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アイドルオタクが「にわか」に苦言を呈す「ファンとしての振る舞いを学べ!」

アイドル, サブカルチャー, 残念な人 昨今のアイドルブームによって、アイドルオタク界にもいわゆる「オタクっぽくない」層が大量に参入し始めている。そのため、ファッション感覚でアイドル好きを公言する者も増え、「にわか」VS「古参」の対立が想像以上に激化しているという。  古参のアイドルオタクたちは、 「アイドルは、ファンの買い支えがないと成立しない。売れる以前に、買い支えや握手をしまくり、作り上げてきたオタクたちのストーリーがある。にわかの進出で古参が離れてしまうことも多く、ストーリーを壊されるのが残念」(30歳女性・販売員) 「にわかは、アイドルの作られたイメージと実際の女のコとしてのギャップに目を向けず、自分たちのアイドルへの尺度で判断して幻想と責任を押し付けている。アイドルという夢を追い続けることを応援するため、ファンとは? ヲタとは? と、自分の立ち位置を考えて応援してほしい」(55歳男性・会社員)  と怒りの声を挙げている。  にわかの特徴について古参たちは次のように話してくれた。 「にわかは、ガチで恋愛したがる。握手会で『名前覚えてる?』と聞いて『覚えてるよ』と言われたら真に受けて、認識されたと思ってしまうんです。古参オタなら『ちょっとだけ知ってもらえた』くらいの、認識ではなく、認知と思うわけです。そのあたりのアイドル現場での文脈をわかっていないんですよ」(55歳男性・会社員) 「アイドルが好きなのではなく、アイドルが好きな自分が好きで、集団で騒いだり、妙な動きや大声をして自己を顕示する人たち」(25歳男性・会社員) 「なんの疑いもなくレスポンスやMIX(※オタ芸の一種)を叫んで、型にはまりに行きますね。単に祭りやデモ好きなのでは?」(22歳男性・大学生)  にわかはファッションに特徴もあるらしい。 「男だと、香水つけている人が多いです。ガチオタは制汗剤や汗拭きシート止まり。自己主張が強いんですよ、彼らは。アイドル好きって言ってるけど、アイドルちゃんよりも自分のことのほうが好きだろう、とツッコミたくなる」(25歳男性・会社員) 「最近現場でよく見るのはシティボーイ系男子。おしゃれする金があったらアイドルに貢げ!」(42歳男性・大学生) 「チュチュ、つけまつげ、カラコンがにわか女性の鉄板ファッションですね。主役はアイドルなのに、自分が目立とうとしている感じ」(23歳女性・大学生)  そして、発言にはこんな特徴があるのだという。 「女子のにわかからよく聞くのは『私、かわいい女のコが好きなの!』という発言。こう発言することで、“かわいい女のコを応援する私、かわいいでしょ?”と主張したい意図を感じます」(24歳女性・医療事務) 「にわかには『アイドルが恋愛して何が悪いの? 法律で決まってるの?』と言う人が多いです。ヲタが金を積む条件の一つに疑似恋愛があるので、処女性ってのはめちゃくちゃ大事なのに」(33歳女性・美容師) 「『ももクロは神! 乃木坂はクソ』など、自分が好きなアイドル以外をあり得ない風に扱いますね。もっと『アイドル界が盛り上がっているからいいね』って言えないのかなって思います」(39歳男性・会社員)  話を聞いていると、2つの対立軸があることがわかってきた。  一つは、主役はアイドルか、自分か。古参オタは、自分のことは二の次に主役はアイドルを引き立てることを第一に考えているのに対し、にわかは「アイドル好き」というポジションを利用して自己演出をしたがっている。そしてもう一つは、アイドル界全体や、アイドル業界の仕組みを理解した上で応援している古参オタ、そこまで深く考えていないにわか。  アイドルは大変な職業だが、ファンになるのもまた大変である。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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