子供の「おもちゃ」にハマる大人たち――妖怪ウォッチ、アイカツ!に行列。関連グッズも大人買い
子どもの遊びに大人が熱中してしまう例は昔から絶えないが、最近は特にその動きが顕著だ。大人が本気でハマる「子どものおもちゃ」の魅力を、ドハマり中の大きなお友達の声から探ってみた
◆行列必至、関連グッズも数万円分まとめて大人買いの常識
夏休みということもあり、連日各地のゲームセンターやアニメのグッズショップに多くの子どもたちが押し掛けるなか、よく見るとそこにはアラサー&アラフォー世代の“大きなお友達”の姿もかなり目立つ。なかでも特に人気を集めているのが、現在小中学生を中心に流行している“妖怪ウォッチ”だ。妖怪を探し出す時計を持った主人公が、妖怪と友達になったり仲間を増やして「妖怪メダル」を獲得していく。’13年に発売されたニンテンドー3DSソフトは120万本を売り上げ、次いで今年の7月に発売された妖怪ウォッチ2はわずか4日間で128万本を超える大ヒットを続けている。
しかし、これは子ども人気に限った話ではないのだ。関連グッズのショップではグッズ目当てに行列を作る大人も多いという。
「キャラクターのかわいさが大人の女性に大ウケし、お子さんよりもご両親が大ファンで、グッズを数万円分一気に大人買いする方も多いです」(ショップスタッフ)
同店ではオープン初日に多くのファンが押し掛け、品切れ続出のため2日で一時営業休止となった。
「今はネットで抽選した人限定で、完全予約制。一人1回限定で限定景品が当たるゲーム目当てに、子どもを無理やり並ばせています(笑)」(来店していた母娘)
専門ショップ以外でも関連グッズの品切れが相次いでいる。
「人気の妖怪メダルは店頭に並んだ瞬間になくなる。ツイッターで情報をかき集めながら何店舗もさまよってもなかなか手に入らない」(29歳・OL)と、とにかく大人の人気が半端ない……! 去る7月19日に発売された同映画前売り券も、特典の限定景品目当てに各地で30~40代のミドルエイジによる長蛇の列が発生し、買い占めや高額の転売騒動が起きるなど、もはや社会現象と化している。
また、同じく人気なのがアイドルをテーマにした女児向けアーケードゲーム“アイカツ!”。
「週に1~2回は専門ショップに通ってグッズを購入する」(28歳・事務員)という熱狂的なファンをはじめ、各地のデパートのゲームコーナーでは女児に交じってゲーム機に並ぶ“アイカツおじさん”の姿も頻繁に目撃されている。
「身近で庶民的になりすぎた三次元のアイドルに比べて、二次元は絶対にファンを裏切らないから好き。小さい子ともいろいろ情報交換ができるし大切なゲーム仲間です」(34歳・フリーター)
他にも、トレーディングカードをはじめ、仮面ライダーベルトやミニ四駆などの懐古系玩具、プリキュア、と子どものおもちゃにハマる大きなお友達が大繁殖中。一体何が彼らをそこまで駆り立てるのだろうか……。
取材・文/青山由佳
― 大人がハマる[子どものおもちゃ]偏愛図鑑【1】 ―
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