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一日4分で運動不足が解消できるタバタ式トレーニング、より短くても効果が得られることが判明!?

photo by wilhei(PublicDomain) 近年、日本発の合理的エクササイズとして国内外でブームとなっているタバタ式。「20秒運動+10秒休息」を8セット=4分という手軽そうなイメージに反して、実際にやると「キツイ!」という声もある。それだからこそ多くのアスリートも取り入れており、たった4分ながら無酸素性運動能力と有酸素性運動能力を同時に強化でき、副次的に代謝が上がったりカラダが絞れるという合理的なトレーニングなわけだ。  そんなタバタ式だが、「アスリートだけのものでしょ」と諦めてしまうのは少し早い。 ◆「4分8セット」という大原則が不要なケースがあった! 「昔から強度が低い、あるいは中くらいの運動=有酸素性運動が『健康に良い』として推奨されていました。これは、糖尿病の予防や治療に関連するGLUT4というタンパク質の濃度が、こうした長時間の低・中強度の有酸素性運動によって増加することや、体力が低い人にとっても安全であることから運動処方が取り入れられてきたという背景があります。しかし、最近の研究で、この糖尿病の予防や治療に関連するGLUT4は高強度のインターバルトレーニングのほうがより短期間で増加させることがわかってきたのです。もちろん、高強度インターバルトレーニングですから、タバタ式が有効なのは言うまでもありません。そして、重要なのはここです。このGLUT4を増やすという点においては、タバタ式トレーニングを8セットやらずともいいことがわかってきたのです」と語るのは、タバタ式トレーニングの名前の由来であり、つい先日世界初のタバタ式トレーニング公式解説書『究極の科学的肉体改造法 タバタ式トレーニング』を上梓したばかりの立命館大学教授の田畑泉氏。  本来のタバタ式は実践した人が「キツイ」というように、かなりハードなトレーニング。それ故に「効果がある」のも納得できた。そこへ来て8セットやらなくていいなどという都合のいい話があるのだろうか?? 「実験ではGLUT4はセット数が多かったものも、3セット程度のものも同期間で同程度増加していました。また、持久力を高めるとされているPGC-1αというタンパク質の増加に関与するAMPKという酵素も同じように増加していました。つまり軽度の糖尿病患者の方や運動不足の人には3セットでも、ある程度の効果はあると言えるんです(※)。ただし、有酸素性能力や無酸素性能力を同時に向上させるという点では3セットでは意味がないのは言うまでもありません」 ◆「タバタ式を1日2回もやった」は意味が無い!?  さらにおもしろいことに、このGLUT4やPGC-1αやAMPKの増加という視点で見ると、タバタ式でたまに出てくるあるフレーズが、あまり意味が無いものだということもわかってきたという。 「ネットなどでタバタ式を1日2回(8セットを2回やる)やったという方がいます。我々の実験ではタバタ式を1日1回やった場合と2回やった場合と比較したんですが、GLUT4やPGC-1αやAMPKの濃度に対する効果は前者も後者もほとんど変わらなかったんです。すなわち、タバタ式トレーニングを1日2回はやる必要がないということです」  タバタ式トレーニングは、田畑博士がさまざまな実験を通じて得たエビデンスに基づく科学的トレーニングだ。それ故、こうした科学的なエビデンスによってとことんまで合理性を追求できるのである。 ※セット数は少なくとも強度は高くなるので、重度の糖尿病患者の方や高血圧の方、健康上の不安を抱えている方はお控えください。また、軽度の糖尿病患者の方も医師との相談の上で行ってください。実施の際は10分程度のウォーミングアップとクールダウンも忘れずに。 <取材・文/日刊SPA!取材班 photo by wilhei(PublicDomain)>
究極の科学的肉体改造メソッド タバタ式トレーニング

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