病院で「嫌われる患者」とは? 女性看護師に聞いてみた
また、変わった性癖を持つ患者に困惑することもあるという。
「若い男性が『1週間ほど便秘が続いているので浣腸をしてほしい』と来院しまして、それで浣腸をしたら、明らかに気持ちよさそうに悶えるんです。その後も何度か来院したのですが、便秘もウソだとバレ始めて、先生から『トイレで自分でやりなさい!』と言われていました」
治療の一環なのか、はたまた“プレイ”なのか……。正面切って注意しづらいのもツラいところだ。お尻から異物を入れて取れなくなってしまう人も意外と多いのだとか。
「最初はモゾモゾしながら『お腹が痛くて……』としか言わないんですが、検査をすると直腸に異物が入ってる。シャンプーボトルや茶碗蒸しのお椀が出てきたこともありましたが、一番驚いたのはゴジラのフィギュア。ゴツゴツしているのが気持ちよかったんでしょうか……」
「口に入れないでください」という注意書きだけでは足りないのかも。そのほか診察中に嫌がられる行動は?
「病気を人や仕事のストレス、遺伝のせいにする人はイヤですね。ちなみに病気を何かのせいにしたがる人は、生活の自己管理ができていないことが多いので、治療をしてもなかなかよくならないです。生活習慣病の人に多いですね」
ついつい責任転嫁したくなる気持ちはわからないでもないが、本人に治す気がないのでは、手の施しようがないだろう。ほかにも「ネイルキラキラ&化粧バッチリで『うつ病なんです~』と明るく病院に来る若い女子」、「健康診断で身長を測り、170cmにわずかに足りないと『測り直せ!』とキレる男」など、病院には困った人がたくさん来るそうだ。
では、好かれる患者は?
「一生懸命に病気を治そうとする人ですね。自分なりに病気を受け止め、努力や工夫をして治そうと頑張る人を見ると、看護師としても応援したくなります。また、病気の症状が重くても明るく振る舞おうとする人も、やはり特に手助けをしたくなります」
「病は気から」ではないが、病気になったときも明るく振る舞えば、看護師たちも協力をしてくれる。ちなみに「重い病気にかかったときほど、その人本来の性格や生き様が表に出てきてしまう」そうなので、病気でも取り乱さないような人間性の鍛錬を日頃から心がけておきたいところだ。
<取材・文/古澤誠一郎>
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