更新日:2022年06月29日 09:56
エンタメ

魚界のニュースター!? 釣った魚しか食わない無名芸人・ハットリに迫る

 魚に詳しい芸能人……といえば、恐らく誰もがあの大学教授兼タレントを思い浮かべるだろう。しかし、そんな独占状態のフィールドに、無謀にも新機軸を打ちたてようとしている無名の芸人がいる。
魚芸人・ハットリ

魚芸人・ハットリ

 その名も魚芸人・ハットリ。見た目は冴えない大学生のようだが、この男、「自分で釣った魚しか食べない生活にチャレンジする」など、魚をテーマにさまざまな苦行に挑んでいる。もちろんバラエティ番組の企画などではなく、一人で勝手に。 「少し前までは、『東京湾で100種類の魚を釣るまで、釣った魚しか食べない』というチャレンジをしていました。東京湾には約700種類の魚がいるので最初は1か月くらいでコンプリートできるかなと思ったのですが、70種類を超えたあたりから全然、新しい種類が釣れなくなるんです。結局3か月もかかって、最後には体重が15㎏も減っていましたね」  自宅が海沿いなので毎日釣りに行ける環境にいるそうだが、本業のお笑い芸人としての数少ない仕事をする以外は、ほぼ毎日釣り糸を垂らす生活を送っていたという。 「その頃の主食はよく釣れるハゼでしたが、それも12月頭頃から釣れなくなるので、最後らへんは本当にギリギリでしたよ。チャレンジ中は調味料と水分以外は全部シャットアウト。友人の結婚式に呼ばれた際も、僕だけ料理をキャンセルして釣った魚を食べていました。事務所の人に『テレビ関係の人を紹介する』と宴席に誘ってもらったこともあったのですが、そのときも薦められた料理を断って魚だけ食っていたら、事務所の人から『お前、失礼だろ!』と怒られましたね……」 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1055449
友人の結婚式にて。豪華な料理が並ぶなか、ハットリだけ魚

友人の結婚式にて。豪華な料理が並ぶなか、ハットリだけ魚

 重ねて言うが、このチャレンジは彼が“勝手に”やっていること(船代なども全部自費)。それによって番組に出られるなどの見返りがあるわけではないのだが、なんでこんな挑戦を始めたのか? 「そもそもは、お笑いライブなどで行き詰まりを感じまして、『なにか人とは違うことをしなくてはいけない』と思ったんです。そこで最初は、『1か月間、バイトもせずに路上で投げ銭だけで生活する』というのを始めて、その後も1か月縛りでいろんなチャレンジをしてみたんです。そのうちに、もともと魚が好きで魚ネタもやっていたので、『自分で釣った魚以外食べない』シリーズにいきついたと」
東京湾100種類チャレンジで最後に釣り上げたウツボ。

東京湾100種類チャレンジで最後に釣り上げたウツボ。千葉の館山沖にて

 それ以来…… 「館山にて1ヶ月間、自分で釣って調理した魚だけを食べて生活」 「築地市場で1ヶ月間、流しでネタを行い、おひねりで貰う魚だけで生活」 「20種類達成するまで、自分で釣って調理した淡水魚だけを食べて生活」  と、ハードなチャレンジを繰り返すようになったハットリ。魚漬けの生活をするにつれて魚に関する知識と漁業関係の人脈は豊富になっていったという。 「そんなときについに、あの“魚界の大スター”にも実際にお会いして、挨拶もできたんです。というか講演会に行って楽屋まで押しかけたんですが、ネタも見てもらい、『一緒にがんばりましょう!』と言っていただけました。けど、その勢いで『弟子にしてください!』とお願いしたら断られました……」
魚を毎日食べているだけあって料理の腕もめきめき上達

魚を毎日食べているだけあって料理の腕もめきめき上達

 依然、お笑い芸人としてはブレイクの兆しすら見えない状況だが、魚業界では徐々に知名度を高めているハットリ。今後の目標は? 「当面の目標は、ミュージシャンが全国ツアーをやるように、全国の水族館を回るライブツアーをやることですね! 正直、チャレンジ中は『俺は何をやっているんだ』と毎日のように思いましたし、チャレンジ後に得たものといえば魚の知識とラジオにちょっと出られたくらいなんですが、この道をストイックに追及していきたいと思います」  みごと“出世魚”となるか?注目したい。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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