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“香港生まれ、インターネット育ち”シンガー・綿めぐみ「見た目じゃなくて歌を評価してほしい」



綿めぐみ――アニメや漫画を好きになったきっかけは?

綿:兄弟がアニメ好きで、親も漫画を持っていたんです。わたしが好きな『うる星やつら』も親が持っていて、その漫画を読んだら、すごい楽しかったんです。ご飯を食べるときもずっとアニメが流れていて、幼少期からそういう環境にあったから、こうなるのが自然だったみたいな感じです。会ったことのない初対面の人でも、同じ作品が好きだったらそれだけで話せるのがうれしいですね。

――将来は声優さんのお仕事もやってみたいとか。

綿:わたしは、声優がアイドルのように露出して活動をする今の風潮が、あまり好きではなくて。昔だったら、メディアに露出することもそんなに多くなかったですし、今でも顔出しNGの大御所声優さんがいらっしゃいますよね。だから、最近の声優さんよりも、昔からいる大御所の声優さんのほうが、やっぱり好きなんです。新人の声優さんも、知ってはいるんですけど、声でというよりも、顔で覚えちゃってる感じですよね。

 今のアイドルさんは昔と違って、簡単に会いに行けるのはもちろんですが、一緒に写真を撮ったり、握手したりするのが大変そうじゃないですか。この活動でも、前に一回、「チェキ会はどうですか?」というお話をいただいたんですけど、それをやっちゃうと、わたしがアイドルじゃない意味がなくなってしまうので、その話はお断りしたんです。

『災難だわ』が出たときに、初めからMVは公開されてたんですけど、そのあとSNSで自分の写真をいっぱい載せることはしませんでした。やっぱり、わたしはビジュアルからじゃなくて、歌から入ってきてほしいんです。今でも見た目じゃなくて、歌を評価してほしいっていう思いが一番にありますね。

――3月16日に全国流通となった『災難だわ』には、さらに2曲の未発表曲も収録されています。

綿:去年の9月にYouTubeで公開した『恋が曖昧』という曲があって、ライブでしか歌ったことがなかったんです。それを音源化して残したいという気持ちが、プロデューサーにあったみたいです。2月には新曲の『フラッフ』を録りました。この曲は、たぶん人前で歌える楽曲じゃないと思っていて、別次元から来たみたいな曲に仕上がりましたね。4拍子なんですけど、変拍子に聞こえる曲で、メトロノームがピコピコ鳴ってないと歌えない気がします(笑)。

――「Tokyo Recordings」や神戸市出身のtofubeatsさんのように、平成生まれのクリエイターが次々と登場する時代になりました。

綿:tofubeatsさんの『ディスコの神様』がすごい好きで、藤井隆さんの声ともすごく合ってますし、「オシャレな曲をつくる人がいるな」と思いましたね。その曲を聴いて、「ディスコって、こういう感じなのかな?」と思って。だからディスコっぽい、キラキラした感じの曲を歌いたいって、ずっと思ってるんです。今とは違う雰囲気の楽曲を歌ったら、どうなるんだろうていう冒険心で、いつか違うテイストの曲も歌いたいなとは思っています。

 コンセプトアルバムだった『ブラインドマン』とは違って、『災難だわ』のほうが、掴みどころのない、ふわふわした綿めぐみらしさが出てると思います。ひとつのことにとらわれないで、いろんな角度から、いろんな物事を緻密に計算された歌詞もそうですし、初見の人にはぜひこっちも聞いてもらいたいですね。

【綿めぐみ】
2014年7月にアップロードされた楽曲『災難だわ』が話題となり、国内外問わず様々なメディアから「謎の美少女」として取り上げられたシンガー。同年12月に発売された幻の1stアルバム『災難だわ』は約1か月で300枚が即完売。彼女のは、平成生まれだけで組織されたベンチャーの音楽レーベル・Tokyo Recordingsがプロデュースし、1stアルバム「災難だわ」は、水曜日のカンパネラの「ナポレオン」を手がけたOBKRと酒本信太の名コンビによるもの。@___WMWMWM

<取材・文/北村篤裕 撮影/西田周平(24dakun)>

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災難だわ

幻の自主制作盤に2曲を加えた完全盤が待望のリリース


ブラインドマン

「Tokyo Recordings」によるコンセプトアルバム





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