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「ご当地グルメ観光列車」ブームに東京・埼玉を走行する西武鉄道が参入するワケとは?

「ご当地グルメ観光列車」ブームに東京・埼玉を走行する西武鉄道が参入するワケとは?

温かい海鮮茶碗蒸し、鶏のチーズこがね焼き、パイナップルスモークサーモン奉書巻き、笹麩茶巾、くらげ頭の甘酢漬、長芋湯葉巻き、カニフカヒレあんかけ、口水鶏(よだれ鶏)……など、和洋中の著名シェフが、埼玉県の食材を中心に考え抜いた豪華ディナーも堪能できる

 加えて、内外装のデザインを新国立競技場のデザイナーとしても知られる建築家・隈研吾氏が担当したこともまた“贅沢の極み”と言えそうだが、飯能~西武秩父間をメインに運行する4000系車両をリメークした4両編成の同観光電車は、そのネーミングが示すように2号車と4号車にゆったりとしたテーブル席を52席のみ設置し、非日常的なラグジュアリー感を演出。また、1号車にはあえて何も置かずにフリースペースと位置付け、多目的に活用できるという粋な工夫も凝らされている。 「今後は、観光電車としての年間100日程度の通常運行はもちろん、フリースペースである1号車を最大限活用して、音楽演奏会や映画上映会、さらには結婚式&披露宴などでの貸切り利用なども考えています。その意味で、電車というフレームにとらわれないヴァリエーションに富んだ運行スタイルを提案、実現していくことが今後の課題のひとつ」  創立100周年を迎え、次なる1世紀に向かって何ができるかを模索するべく2015年までの4年間を『西武鉄道100年アニバーサリー』と銘打ち、意欲的なイベントを次々と発表してきた西武鉄道。「常に挑戦し続ける西武グループの揺るぎないスタンスを広く世にアピールするというのが大命題」(川崎さん)という、このアニバーサリー・プロジェクトの集大成とも言うべきレストラン電車『52席の至福』の無限の可能性がどのように開花するのか、今後も注目だ。 <取材・文/日刊SPA!取材班 撮影/八尋研吾> ●お問い合わせ 『西武鉄道観光電車オフィシャルサイト』
http://www.seibu-group.co.jp/railways/seibu52-shifuku/
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