アベノミクスで進む環境破壊。「塩漬けダム計画復活」で、北海道の魚介類がますます減少!?
ダムと漁獲減少の因果関係については「ひだか漁業協同組合」の幹部が「そういうことを言うと、どこに波及するかわからない」と口を閉ざす。しかし、河口左岸から広がる「富浜地区でも砂が少なくなって漁場が消えた」と認めた。周辺海域で漁場が失われてきたことは誰も否定ができない事実だ。
ダムを管理する国土交通省二風谷ダム管理所の石井仁所長は、海岸浸食とダムの因果関係について「過去の浸食と比べて急激に進行しているとは思わない」と否定。「(漁港や発電所など)海岸に構造物を造れば影響する」と他事業のせいにした。沿岸に注ぐ川では、二風谷ダム以前にも6つのダム建設が行われ、土砂供給を絶ってきた事実には触れようとしない。
二風谷ダムは、国が苫小牧東部地域開発を前提に’73年に始めた「沙流川総合開発事業」の一つ。治水、利水、発電を行う予定が、工業誘致に失敗。工業用水代の53億円は国が税金で肩代わりし、一滴も使われていない。’03年の台風では流木が押し寄せ、ダムを守るための放流で下流が水害に遭った。被害者らが国家賠償訴訟を起こして国が敗訴した。
さらに安倍政権は’13年1月、二風谷ダムの上流の支流に計画されたまま塩漬けとなっていた、総事業費約573億円の平取ダム計画を復活させたのだ。
今年3月、安倍内閣は第8期「北海道総合開発計画」を閣議決定。国土強靱化基本法を成立させ、公共事業予算を3年連続で増大させてきた安倍政権が、「北海道開発」の名のもと環境破壊を続けている。
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