ドイツ人はラーメンを「麺抜き」で注文する!? ドイツの意外なラーメン事情
「ドイツに観光で来たフランス人に多いんだけど、餃子を食べてるときにラーメンを出すと怒りだす人がけっこういるよ。たぶんフランスのコース料理みたいに、前菜の餃子を食べ終えて、小休憩してからメインディッシュのラーメンを食べたいみたい。基本的には、そうするようにしてるんだけどお店が混んでるとそういうわけにもいかないんだよね」
たしかに、高級なフランス料理屋でオードブルを食べている最中にメインディッシュが運ばれてきたら少々嫌かもしれない。しかし、コース料理でもないラーメンと餃子をいっしょに出すと怒られるというのは日本ではあまり考えられない光景だ。むしろ、ラーメン屋で1品ごとの間隔を空けて出したりした方がクレームものだろう。
「あとは、サイドメニューの焼きそばを注文して、『蕎麦じゃない!』と文句をいうお客さんもちらほらいるなあ。そんなときは、『ラーメンも支那そばだけど、蕎麦とはちがうでしょ?』と説明するとなんとか納得してもらえるかな。ラーメンもヨーロッパで普及してきたって言われていて実際にドイツでもどんどん店ができているけど、まだまだ市民権を得ているとは言えないかな」
このように、ヨーロッパでラーメン屋が次々とオープンしていると言われているが、日本のラーメン文化そのものが定着しているとは言い切れないようだ。しかし、そもそも日本のラーメンも中国から輸入して、日本文化に馴染むように独自に発展したもの。一昨年にはドイツのフランクフルトで大人気の「無垢」というラーメン屋が、横浜に2号店をオープンし話題になった。ドイツの郷土料理ザワークラフトをワインで煮込んだスープが人気の店だ。このように、これからはヨーロッパ独自のラーメン文化の逆輸入も増えていくかもしれない。そんなとき、ひょっとしたらヨーロッパ風のラーメン屋で日本人が変な客だと思われるなんてこともあるのではないだろうか。 <取材・文/日刊SPA!取材班>1
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