更新日:2022年07月24日 17:29
カーライフ

マイカー規制だけどEVならOK!「ふじあざみライン」は夏のドライブにオススメ

これもEVならでは。五合目からの下りでは電池が14%も回復!

「ふじあざみライン」の起点から五合目までの標高差は約1200m。道の駅で81%まで充電した電池残量は、五合目到着時点で54%になっていた。30kWhの電池だから、わずか11kmの走りに8.1kWhの電池を消費したことになる。上り坂では激しくエネルギーを消費することを痛感できるのも、EVならではの味わいだ。  ま、それはいいとして、ひとつ大きな問題が。それは、五合目に到着しても何もやることがないってことだ。五合目の須走口は、まじめに富士登山に挑む人の拠点の地。茶店やおみやげ店は並んでいるが、ドライブがてらの軽装が恥ずかしくなっちゃうほどの本気で登山ムードがむんむんの場所なのだ。この日は少し雲が出ていて眺望も今ひとつだったし。

標高2000mの須走口五号目

 改めて少し調べてみると、須走口を起点にした往復1時間くらいの遊歩道コースもあるらしい。EVえこひいきのメリットを快く満喫するためにも、その程度の装備は整えて軽く山歩きを楽しむのがいいのではないかと思う。  さて、何はともあれ、EVの醍醐味を楽しめるのは上りよりも下りの道だ。  帰り道。五合目で54%まで減っていた電池は、御殿場インター付近のレストランまで下りきったところで、68%にまで回復した。五合目からの距離は約25km。これだけ走って“燃料”が14%も増えちゃうのは、これまた「EVならでは!」のうれしさを感じることができる瞬間だ。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1173840  御殿場で遅めのランチを食べて。このまま帰りは一度も充電することなく東京の自宅に帰還成功。御殿場インターからのアクセスもいい「ふじあざみライン」。「なんだよ、電気自動車で何も困らないじゃん」ってことをひいき目に再確認したのだった。  車種などの選択肢はなかなか増えないEVだが、「リーフ」の中古車であれば2012年の改良後のモデルでも100万円台前半で買えるようになってきている。たとえ400万円だとしても、24kWhとか30kWhの電池を買うと思えばむしろ激安。実際、30kWhに電池を増量した「リーフ」の実用性はとても向上した。航続距離にこだわって不必要に大量の電池を積むよりも、これくらいが“正解”ではないかと感じるほどだ。日産には、この方向でカッコいい車種の拡充を期待したい。  ともあれ、自宅にガレージがあり、屋根に太陽光発電パネルを付けているような人なら、そろそろEVをまじめに考えてみてもいいと思うのだが。<取材・文・写真/寄本好則(三軒茶屋ファクトリー)> ●静岡県/富士山マイカー規制について https://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-210/fujisan/
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