リオ五輪、行列にキレるブラジル人たち! 会場に向かう券売所は大混乱だった
―[リオ五輪]―
リオ五輪が始まって6日が経って、記者はいろいろな競技を観てきたが、大きく3箇所に分かれた、リオの会場移動に苦労することは以前にお伝えした。とくにメイン会場のバーハ地区やラグビーが行われているデオドロ地区への移動は人混みもあって、1時間半は余裕をみておかなくてはならない。
地元紙も入場列の長さや、会場内での飲食の行列を批判する記事が目立つ。そんななか、先日卓球を観にバーハ地区へ出向いたときのこと。記者の滞在するリオ市内からバーハへは、地下鉄2本とBRTと呼ばれる専用軌道を走るバス輸送システムを乗り継がなくてはならない。
地下鉄4号線からBRTを乗り継ぐときのこと。乗り継ぎ専用の改札があるのだが、ここは1日25ヘアウ(約800円)するリオ市内の五輪施設に繋がる路線のほぼすべてを網羅する「五輪共通カード」がないと改札できない仕組みとなっている。
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地下鉄やBRTは1回乗るたびに3.8ヘアウ(約120円)かかるのだが、リオ市内とバーハ地区を往復しても地下鉄×2回、BRT×2回で約243円しかかからないことになる。地元民は地下鉄のカードと、BRTでも使えるバスカード(両者ともSuicaのようなチャージ式だが、なぜかこの2つには互換性がない)を両方持って乗っているのが普通だ。
観光客が持つ高額な「五輪共通カード」では通過できる乗り継ぎ改札では、記者も一度地下鉄の改札を出て、300mも離れたBRTの改札までの遠回りを強要された。乗り継ぎ改札を通れればわずか50m(2分)が、五輪共通カードを持たないだけで10分以上のロスを強いられる。この日は休日で、人がいつもより多く詰めかけており、ストレスだ。
乗り継ぎ改札では係員に喰ってかかる人も多く見られたが、記者もなんとかならないものかと案じつつ、遠回りしてBRTの改札へ向かった。しかしそこには驚きの光景が広がっていた。
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BRTの券売場には再び大行列。1回使用のきっぷを買う人と、バス&BRTカードにチャージをしようとする人で地下鉄より狭い構内はごった返していた。構内に係員が改札に大勢いるにもかかわらず、2つある券売窓口の1つはなぜか閉鎖(防犯上、自動券売機はないのが普通)され、行列は整理する人がいないおかげでとぐろを巻いている。
実はこの時、すでに取得していたバスカードがBRTにも使えることを知らなかった記者(構内にどのカードで改札できるのかなどの掲示は一切ない)は単純に往復のきっぷを買おうと最後尾に並んだ。
行列は遅々として進まず、傾き始めた直射日光がモロに当たる券売場は地獄の様相だ。1人を処理するのに軽く1分はかかる窓口の動きに閉口しつつも、じっと並ぶ記者。「ここ最後?」と記者の後ろに並んだブラジル人の美人2人組は「まーた、行列! 今日は何をするにも行列! マジ日が暮れるわ!」といきなり大声で悪態をつく始末。
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