ブラジル人は超ハイテンション!開会式に行ってきた【リオ五輪の裏側】
―[リオ五輪]―
第31回、夏季オリンピックが現地時間5日(日本時間6日)、開幕した。南米初となる五輪の開催に史上最多の205の国と地域が参加する。
5日夜に行われた開会式を観客として参加した記者。今までの開会式とはひと味違ったセレモニーを体感したが、その裏側を少しご紹介したい。
会場となったマラカナンスタジアム周辺は当日の午前0時から通行止めになり、早くも厳戒態勢だった。記者は市街地での聖火リレーを見届けたあと、スタジアムのちょうど裏側となる最寄りの駅から徒歩で向かった。本当は正面入り口に回って、全景を写真に収めようとしたかったのだが、道があちらこちら規制されており、思うように身動きがとれなかった。
チケットに書かれた「Opening Time」は午後7時15分。1時間半前に競技場の「周辺」に到着するも、周囲は軍隊と警察だらけ。渋滞する道にはびっしりとバスやタクシーが並んでいる。自家用車は排除され、公共交通機関のみの通行だが、それでも大渋滞となっている。周囲にはデモ隊というよりは、宗教の布教を目的とした団体がシュプレヒコールをあげているが、警察が排除するまでもなく、穏便な印象だった。
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第一関門と思われるところには拳銃を携帯した警察官が。いきなりボディチェックをされる。「失礼します」と口調は丁寧だが、その眼差しは鋭い。腕を真横に上げ、上半身から下半身へ。やけに厳重にふくらはぎと股間周辺を触られたが、問題はなし。すぐ後に荷物チェック、チケットチェックがあって第一関門は通過。
200mほど歩くと再びボディ&荷物&チケットチェックが。五輪反対派や先日ブラジルで”発見された”IS等、テロ対策に神経を尖らせていることがよく分かる。
数回のチケットチェックを経てようやく入り口へ。しかしここも大行列。列の後ろのブラジル人に記者の「TOKYO2020」Tシャツをツッコまれ、彼曰く「デザインがすごくいい」と太鼓判。理由としては「シンプルなのが好き」なのだそうだ。「4年後日本に五輪を見に行くから」という彼と話をしながら行列に並ぶが、最終のセキュリティチェックに至るまでここから30分。時計は6時15分、マラカナン・スタジアム周辺に着いてから約1時間となる。
最後が空港のようなX線チェック。あれだけやったんだから大丈夫だろうと思ったのだが、最後はベルトや時計まで外すことを求められた。
競技場に入るとコンコースでまたも大行列。ビールや軽食を買い求める人の列だ。しかもとぐろを巻いてどこが最後尾かわからない。ブラジルは日本と違って会計と商品受け渡しが分かれているのが常だ。この行列はほとんどが会計へのもの。「CAIXA」という表示をつけた会計係のところに並ぶのだが、一向に列は進まない。会計係がシステムに慣れていないのと、カードでの支払いができないので、現金の出し入れにとにかく時間がかかるのだ。記者も試しにカードを出してみたのだが「カード不可」の表示など一切なし。30分近く並んで自分の番となるや、「あっち」とカード専用窓口(表示なし)を指さされ、困惑する人が多く見られた。
なんとかビールを買って席に。マラカナンは広い。スタンドに入ってからも席探しに苦労する。ブラジル人たちはスマホで自撮りをしまくっている。安全な会場内のスマホ所持率はほぼ100%と言っていい。それをすぐさまSNSにアップしている。日本とまったく変わらない光景が広がっている。
7時15分、前座が出てきて、本番での観客のダンスやスマホを使った演出の説明があったが皆ハイテンション。一生懸命踊りを覚えようとしている様がなかなか微笑ましい。
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