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マグロの乱獲規制を訴え続けていた松方弘樹「政治的関係で巻き網漁が放置されているのはおかしい」

 こうした事態に対し、松方氏はかつてこのように語っていた。 「竿とリールを使った一本釣りは、十分に大きく育った高付加価値のマグロだけを獲る。マグロの漁獲量を減らさない効果があり、水産資源を守ることができる漁なのです。持続可能な漁をしている自負がある一本釣りの漁民が、乱獲の規制を求めるのは自然の流れといえるのです」
松方氏

大会当日の夜、松方氏は「乱獲を放置している国では魚が枯渇している」と巻き網漁への規制強化を訴えた

 松方氏の師匠、佐々木氏はこうした事態に対し、安倍首相を始めとする政治家たちに訴えたことがある。 「以前、安倍元首相の事務所に巻き網漁の規制について相談したのですが、具体化しませんでした。調べてみると、後援会幹部が巻き網漁をしていました。また見島周辺の巻き網船の操業規制について、萩市長や地元選出の河村建夫衆院議員(山口3区)にお願いしましたが、状況は変わらない。地元の巻き網船業者に配慮をしたためとしか思えません。水産庁が巻き網漁の規制をしないのは、有力者が背後にいることを気にしているのでしょう」(佐々木氏)  これを聞いた松方氏は「そうした政治的関係で巻き網船が放置されているのは、フェアではない。巻き網船に巨額の資本を投下しているとしても、乱獲を厳しく規制すべきです」と賛同した。  現在、病床で必死に病魔と闘っている松方氏。一本釣りに再び出られる日が来ることを夢見ているに違いない。一刻も早く松方氏が退院し、「マグロを守れ!」と再び世間に訴えてくれる日が来ることを祈るばかりだ。 取材・文/横田 一 ― 闘病中の松方弘樹が訴える「マグロを守ってくれ……」 ―
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