更新日:2022年08月22日 02:28
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「不正受給する余裕なんてない」生活保護受給者のリアル

 その後、母親は入院し、慌ただしかった日々は落ち着いたかのように思えた。ところが、昨年の12月に一人息子が18歳となり、今度は毎月1万円ほど支給されていた児童手当が止まってしまった。 「とにかく食費がかかって、支出の大半を占めています。5、6万円使っても足りない。息子が育ち盛りなのでお米だけで月に20kg食べてしまうんです。夕食後、2時間もたてば腹をすかして『何かない?』と言うので、残り物で夜食を作ったりしてますね」  現在、毎月の受給額は12万4000円ほど。受給開始後から暮らしている市営住宅の家賃は約1万5000円、間取りは3DKだ。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1284092
「不正受給する余裕なんてない」生活保護受給者のリアル

食卓には所狭しと物が置かれていた。食欲旺盛な息子さんのため、炊飯器が2台もあるのも印象的だ

「昔は友人が経営する喫茶店に手伝いにも行っていました。恥ずかしい話、喫茶店のお手伝いをして食費を浮かしていたんです。私の昼食も浮きますし、余った食品をたまにいただいたり……。ただ、その喫茶店も5年前に閉店。正直、生活費はカツカツです。お米や調味料が足りなくなると、周りの友達に融通してもらったりして、なんとか生活を続けている状態です」
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