DMM亀山会長の儲け哲学「当たるビジネスはわからないけど、当たらないのはわかる」
――FacebookやYouTubeも浸透し、今や大きな収益をあげるビジネスに成長したわけですよね。
亀山:そうだね。だから、不明確なものでも人を集めたらいいという考えが出てきた。ある意味若い連中からすると、大体のビジネスがやり尽くされているわけで、そこにしかチャンスがない。今のビジネスというのは、現在存在しないもので面白いものを作っていって、そこに人を集めるというのが大切になってくる。
でも、よく考えてみると、昔からそうだった。例えば、銀座とかはもともと何もない場所だったんだろうけど、見世物小屋でショーをやって、みんなが集まって道ができて。そこに店ができて。それで更に人が集まって、土地や看板の値段が上がってきたみたいなところがある。バーチャールの世界もそう。いい土地(場所)を作ると、人が集まって価値が上がる。そこに広告だったり、Amazonのプレミアム会員みたいな定額制だったりの仕組みを投入すれば、儲けることができる。Facebookも多くの人が使えば、メディアとしての価値を高め、広告価値が上がった。そこにゲームやらフリマやらを始められる。人通りの多い場所でいろいろな商売が増えるわけで、リアルな世界もバーチャルな世界も変わらないんだよね。
――LINEもまさにそんな感じですよね。
亀山:LINEは他社のパクリだけどね(笑)。でも、スタンプという仕組みを開発しただけで激変した。本当は画期的なサービスというわけでもなく、少し便利になっただけ。にもかかわらず、ちょっとした“イジり”だけで、爆発的に伸びたよね。俺も「こんなもんがウケんのかよ」って思っていたけど、実際にやると面白いから、俺もスタンプ買っちゃうわけよ(笑)。
――LINEスタンプを買ってるんですか?
亀山:買ってるし、売ってるよ。『かめっち会長スタンプ』って自らのスタンプを作ったからね。
【亀山敬司氏】
株式会社DMM.com取締役会長。1961年生まれ。19歳で始めた露天商から株式会社DMM.comを創業し、CMなどでお馴染みの企業に成長させる。ビジネスの多角化を推し進め、現在は動画配信、FX、太陽光発電、ゲーム事業などを展開している。最近はオンラインで有名人と繋がれる「DMMオンラインサロン」も運営
※同記事は2/14号週刊SPA!掲載のインタビューを再構成したものです。
(インタビュアー/杉原光徳<ミドルマン> 撮影/難波雄史 構成/石井カイジ)
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