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タイで「おっパブ」を立ち上げたバイタリティ溢れ過ぎの日本人

タイならではの難しさ

 もちろんバーと言ってもタイでの夜の店の経営は非常に困難を極める。日本でさえも夜の店というのは政府や行政、警察の方針が変わればあっという間に潰されてしまう。タイは特にアルコール販売でさえ厳しいし、これだけナイトエンターテインメントが充実しながら「性」に関するサービスへの規制はきついのだ。 「タイは政情でがらりと法令や規制が変わります。また、敬虔な仏教国なので仏教関係の重要な休日は禁酒日としてアルコール類の販売が禁止になる。強制的に休業させられます。また、以前は緩かったのに今は厳しくて、違反すればたちまち摘発されることもあります。ですので、特に私たちのような外国人の経営者は常に受け身でビジネスをしなければなりません。その点では今後もタイ・ナイトライフには不安がつきまといますね」 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1292709

F1に入社した新人女性とも気さくに写真撮影

 先になにか手を打っておかないとたちまち廃業してしまう。 「法令や規制が変わることに対抗するためには、いろいろなことを考えて実行しておくことが大切です。おかげさまで駆け出したときはF1も赤字でしたが、今は利益が出ています。ですが、2軒目のF1を開くのではなく、まったく違うジャンルの店を出し、リスクヘッジをしなければと思っています」  そうしたビジネスの戦略だけではない。田附氏成功のもう一つの理由は、彼自身のタレント性にもある。田附氏は戦略のひとつとして顔出し本名出しでSNSを使い、メディアにも露出するようにしているのだ。 「警察はSNSを結構見ていて、掲載写真が過激だと注意の電話が所轄担当官から指名で来ることが顔出しのデメリットです。ただ、私がここまでSNSを通して有名になったのはタイだったから、というのもあります。タイはフェイスブックの普及率が異様に高いので、日本人やタイ人の目に留まりやすいからです」
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SNSで顔出しする理由
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