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山健組が代替わり? 神戸山口組「抗争のキーマン」の危ぶまれる今後

山健組が代替わり? 神戸山口組「抗争のキーマン」の危ぶまれる今後

武力衝突は、今後減少か

 山口組に分裂劇が起こったのは、2015年8月27日のことだった。組織の要職を担っていた直系組長13人が割って出て神戸山口組を結成。以来、全国各地でトラックによる特攻、発砲事件、示威行為が相次ぎ、日本中に緊迫感が漂った。それから1年半あまりが経過した今、闘いの場は意外な場所に移っている。法廷だ。

「昨年5月、岡山県で神戸山口組の金庫番と言われる池田組の若頭が、弘道会系組員によって射殺される事件が起きました。この事件で逮捕された実行犯は一審で無期懲役が下されてますが、共謀の疑いで逮捕された別の2名は不起訴になっていた。この処分を不服として、殺された若頭の遺族が岡山検察審査会に不服を申し立てているのです。この他にも、遺族は民事で司組長を相手どって損害賠償請求を起こす可能性もあり、法の力を使って相手を御する印象を受けます」(全国紙社会部記者)

 こうした神戸山口組の“戦略”に、少なからぬ違和感を覚える組員もいるようだ。池田組と近しい暴力団関係者は次のように語る。

「一般人ならいざしらず、ヤクザ同士の喧嘩では、警察や法に頼ろうものなら上から叱責されるのが普通です。殺された高木若頭はヤクザとして生き、ヤクザとして死んでいきました。岡山で活発に引き抜き工作をしていた当事者ですから、こうなる因果も含んでいたはず。組織のためとはいえ、遺族を使って法律で揺さぶりをかけるヤクザらしくない対応には、疑問を抱いてしまう。分裂後、高木若頭と一心同体となって動いていた織田さんはなおさらでしょうね」

 ここで言う「織田さん」とは、織田絆誠・神戸山口組若頭代行だ。分裂抗争のキーマンとして全国を回り、神戸山口組の“武のシンボル”として、ヤクザ系の実話誌で特集を組まれるほど注目を集めた。

「織田さんと高木若頭は、陣頭指揮を任された2人と言えます。それゆえ、殺されるか、生きて出られないほどの長期刑を覚悟していたはず。神戸山口組の上層部は分裂直後こそ武力抗争待ったなし、で構えていましたが、時間が経つにつれ対応は穏健なものになっていった。“返しは厳禁”が建前ではなく本音では、織田さんとしては、梯子を外された思いもあるのでは」

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神戸山口組が武力衝突を避ける本当の狙い

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