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家電は土日が安いって本当? “正しい”値切り方を解説

●Q3 予算を伝えればその金額に近づけてもらえる?  記者は予算を伝えることでぎりぎりの値切りをもくろんだことがあるが、西田氏はこれを一部否定。 「目安にはなりますが、商品の価格と予算があまりにも離れている場合は逆効果になることも。また、ネットに比べて実店舗は人件費や維持費などのコストが莫大で、現金値引きは原価割れのリスクが高く、限界があります。そのため原価に直結しない、ポイント還元率の引き上げが値切りの定石。『関連商品も購入したい』と伝えるなど、ポイント増を狙いましょう。あとは目先の金額だけでなく、設置料や配送料などのオプションをサービスしてもらうのも有効です」  白石氏も「自分の予算よりも他店の価格を伝えるべき」と指摘。 「ライバル店(実店舗)の条件を伝えて交渉するのが確実かつ効果的。特に家電量販店が密集しているエリアは顧客争奪戦が激しく、対抗で好条件を引き出せる可能性が極めて高いです」  店が最も意識しているのは、ネットでも客でもなく競合店なのだ。 ★A3 △(他店対抗を利用し、ポイント還元率アップを狙え) ●Q4 雑談で情に訴えればうまくいく?  店員と仲良くなることが重要かと思いきや、「速やかに交渉すべき」と主張するのは白石氏。 「雑談でいたずらに交渉を引き延ばすのは、店員の他のお客さんへの接客時間を奪っているのと同じ。悪影響を及ぼしかねません」  価格交渉に終始するのがベター。 「やはり最初にネットの最安値を見せて様子を窺い、感触が良ければライバル店の金額を伝えてサクサク交渉するのが得策です。価格対抗を繰り返してライバル店より好条件を提示してきたら、そこが本当の限界。それでももっと値切りたかったら、キラーフレーズ『即決するので』と伝えてみては。さらにポイントを上乗せしてくれるかもしれません」(白石氏)  遊びではなく、あくまで買い物。交渉を積極的に前進させよう。 ★A4 ×(時間を取らせるので逆効果になることも。速やかに交渉を) 【白石ひろあき氏】 家電ライター。家電量販店や中古ショップを足で回って得た、生きた情報を読者に配信している。「日経トレンディネット」にて、秋葉原の激安家電情報を発信する「週末が狙い目」を連載中 【西田宗千佳氏】 家電・ITジャーナリスト。家電、パソコン、デジタルAV、ネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」を得意とする。著書に『すごい家電 いちばん身近な最先端技術』(講談社)ほか ― 価格交渉どこまで値切れるのか? ―
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