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産業用ドローンの底力を見た!様々な分野で低コスト・短時間化が可能に――「第3回国際ドローン展」最前線レポート

農業分野ではコスト削減が期待

 いっぽう、農業分野ではドローンの実用化が始まっている。丸山製作所のブースでは、エンルートと共同開発した農薬散布機体「MMC940AC」が展示されていた。「MMC940AC」は農林水産航空協会から性能確認番号が交付され、昨年5月31日付で農水省に適用機種として登録。すでに生産者に販売され実用化されている機体だ。メーカー希望小売価格(税別)は220万円 。これまで農家で用いられてきたシングルローターの無人ヘリと比べると、その価格は約4分の1以下となっており、大きな強みとなっているそうだ。  この他にもドローンに赤外線カメラを搭載し、ソーラーパネルの割れや汚れによって過剰に発熱する“ホットスポット”を抽出することで、太陽光発電所の安定維持に貢献するなど、ドローンの活用は非常に幅広い産業分野で提案がなされていることが実感できる。  航続時間(距離)などまだまだ課題もあるが、過疎化による人手不足が心配される実際の現場で、ドローンによる省力化が実現する日はそう遠くない。ヘリコプターやセスナ機がこれまで担ってきた役割を、ドローンが果たすことで低コスト・短時間化を可能になるケースなどもあり、今後その活躍の場はますます増えるに違いない。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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