「巨乳ブーム」を作ったエロ本の歴史から、エロ系サイトが狙う紙との差別化まで――エロメディア進化論
そして、そのエロ本にとって代わっている存在が、エロ系サイトだ。開設から約2年で異例の月間350万PVを達成したのは「DMMニュースR18」。同サイトの桜井副編集長は、好調の要因に「成人誌との差別化」を挙げた。
「初期の頃、成人雑誌をそのままコピペしたような記事ばかりでPV数が伸びず、大失敗したんです。そこで記事ごとのPV数を徹底的に精査したところ、ウェブならではのやり方が見えてきました」
人気企画は紙メディアと然程変わらないが、文章は大きく異なる。
「20~30代はSNSや掲示板の人気ぶりでもわかるように、自分の意見を語りたい。そこで女優インタビューでも聞き手役がボケて、読み手がツッコミを入れられるような構成を心掛けたんです。『(笑)』ではなく『www』と表記するなど、ネット発の表現も意識しています」
さらに、文字量・画像数の制限がない強みを活かした。
「イベントレポートは、数十枚上げても意味がない。うちは200枚近く掲載することもあります」
実際に同サイトを見てみると、AVレビューでも作品のキャプチャ画像がズラリ。これはたしかにエロ本を読むのと変わらない……。
また、記事制作にはウェブに親和性の高い人材を求め、芸人やミュージシャン、さらにはブログなどで見つけた一般人にも依頼する。
「昔のエロ本って、もっと“ごった煮感”が強かったと思うんです。うちは道端に転がっていたエロ本の代替品になれればいい。ワイワイ楽しんでほしいです」
※9/5発売の週刊SPA!『エロメディア進化論』特集より
<取材・文/安田理央 加藤カジカ>
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