「銀座価格」という言葉があるほど、銀座は割高な飲食店が多いが、銀座や神田に軒を構えるチェーン店「ドラム缶」は、破格の料金でお酒が楽しめる。 「なんと、酎ハイが150円です。この価格は恐らく銀座で最安と言えるでしょう。おもしろいメニューが多く、カレーのルーやマグロの巨大ブツ、下町グラタンなどがありますね。もちろん料理の価格も安くて、例えばカレーのルーは100円です。ドリンクは寿司屋の生姜をたっぷり入れたガリハイが大人気。客層は30代の会社員が多く、仕事帰りに家飲みにはないお祭り感やコミュニケーション欲求をもとめてやってきます。水色のドラム缶を囲んで初めての人同士しも仲良くなることもありますよ」 　銀座でも破格で提供できるわけとは？ 「徹底的に簡素化された内装など、とにかく初期コストを抑えていることでしょう。立地も銀座は2階、神田は立ち飲みとは思えない4階と空中階に出しています。料理もレンチンがほとんどで、料理人は不要。1～2人で下ごしらえから切り盛りできるスタイルが安さのポイントと思われます」 　最後に、塩見氏が教えてくれたお店は「ビートル」。 「蒲田・五反田・原宿と店舗をオープンし、最近は浦和にも進出したコの字カウンターの新進気鋭な大衆酒場です。大衆酒場の雑多な雰囲気を残しつつ、店内はキレイで清潔感を保っています。また、ワイワイ感をしつこくないテイストで取り入れている、ネオ大衆酒場ですね。いわゆる“せんべろ”というほどではないですが、酒場らしさはたっぷり」 　駅前の大手激安居酒屋チェーンもいいが、少し足を伸ばせば「激安・高クオリティ」なお店は存在している。地元民以外は入りづらいという雰囲気もないので、気軽に楽しんでみてはいかがだろうか。＜取材・文／日刊SPA!取材班＞ 【塩見なゆ】 しおみなゆ●酒場案内人。お酒と飲み屋を愛し、年間2000軒をはしご酒する。ウェブやテレビなどで酒場情報を積極的に発信中。飲食店情報サイトSyupoの記者も務める。