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騒音対決、うるさいのはどっち? 厚木基地vs幼稚園、渋谷クラブvs新大久保ラブホ、選挙の街頭演説…

 騒音といっても主観的な要因で快・不快は大きく変わる。隣人のちょっとした生活音でも時と場合によってはうるさく感じてしまう時はうるさく感じてしまうものだ。  しかし、そんな騒音を数値化して比較してみると、自分が普段悩まされている騒音がどの程度のレベルか客観視できるのではないだろうか。そこで当記事では何かと話題になりやすい騒音スポットへ赴き、そのデシベルを測定してみた。  今回の計測で使ったのはiPhoneの「Audiobel」という有料アプリ。本格的な測定機より精度は落ちるだろうが、どっちの音の方が大きいか大雑把な比較くらいは十分できていると思われる。  ちなみにJR神田駅のガード下の騒音レベルは平均76dB、最大107dBとなっている。

第1試合:厚木基地VS幼稚園

 なんといっても最近、何かとニュースになっているのが、幼稚園などでの子供の遊び声。千葉県市川市では近隣住民がその“騒音”を巡って保育園の建設反対運動を起こすなど、保育園が“音”の観点から注目を集めている。  今回日刊SPA!取材班が訪れたのは子育て世代が多く住む街、豊洲にある江東区立豊洲幼稚園。幹線道路の脇道を入ったところにあるこの幼稚園だが、帰宅時間になると屋外の運動場で遊びまわる園児や、母親の手をつないで帰る園児の元気な声が幹線道路のほうまで聞こえてくる。長雨続きで園児たちのコンディションも抜群。幼稚園の運動場に面した道で平均65dB、最大97dBを記録する。  一方の厚木基地。計測スポットは滑走路の延長線上にあたり、飛び立つ飛行機が腹を晒して真上を飛び去っていくというスポットだ。週末などはカメコたちも集まる場所だそう。  雨降りしきる中、iPhone片手に2~3時間粘るもこの日は一向に飛ぶ気配がない。17時過ぎ、無駄足だったかと諦め駅へ歩き始めた嘘みたいなタイミングで、輸送機のような哨戒機のような、大きなプロペラ機が飛び立った。飛行機の“真下”とはいかなかったが、それでも十分非日常的な近さから迫力のある音を取れた。  しかし、驚いたことにプロペラ機が通過中も針が指し示していたのは100dB前後。MAXの数値は108dBのまま変わらずだった。これは背後の県道40号線をさっきからビュンビュン走り抜けている大型トラックの走行音だ。  記者の実感として、背後の車の音をかき消すようなレベルだったかと言うと、意外とそうでもなかった気もする。一応、最大dBでは厚木の勝利となった。  地元住民によればやはり一番うるさいのはジェット機だそうだ。 「プロペラ機なんて全然静か。生まれた時からずっと聞いているから、地元住民は基本もう慣れ切ってそこまで気にしないんだけど、空母が横須賀に来てるタイミングで、艦載機がタッチアンドゴー(着陸と離陸などを繰り返す訓練)をひと晩中やっていて、あれはかなり苦痛。ジェット機は空気の振動で家中のガラス揺れるレベルだから、幼稚園の騒音とかまったく勝負にならない」(地元住民・男性・41歳)  結局この日、空を切り裂くようなジェット戦闘機が飛び立つことはなかった。 【第1試合結果】勝ち:厚木基地 負け:豊洲幼稚園

第2試合:自民党の街頭演説VS共産党の街頭演説

 先の衆議院選挙期間中、京成電鉄押上線・京成立石駅前で共産党議員候補に、東武東上線・大山駅前で自民党候補にたまたま鉢合わせたので、それぞれ拡声器から10~20メートルほど離れた地点から計測してみた。    立石駅前ファミリーマート付近で遭遇した拡声器を脇に抱え、街頭演説をしていた共産党候補者も平均75dB、最大106dB。大山駅前の自民党の選挙絵演説は選挙カーの拡声器によるもので、アーケードという音が響きやすい環境ということもあってか、最大108dBを計測した。自民党と共産党、デシベルでは引き分けという結果に。  選挙演説での声の大きさに関して言えば、どの党も似たり寄ったりのようである。 【第2試合結果】引き分け:自民党候補者 共産党候補者
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渋谷の音漏れクラブVS 新大久保のラブホ前
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