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主演俳優・堤真一と原作者・鈴木おさむが激論「登場人物でまともなやつは一人もいない」

鈴木おさむ(左)・堤 真一(右) WOWOWで12月2日からスタートする連続ドラマW『名刺ゲーム』は放送作家・鈴木おさむの同名小説が原作の、テレビ業界を舞台にしたヒューマン・サスペンス。主人公のテレビプロデューサー・神田を演じるのは俳優・堤真一。今回ドラマ化を記念して実現した2人の対談。異なる業界でトップを走る彼らの本音が語られるとともに、テレビ論や演劇論、さらには父親としての顔ものぞく貴重な時間となった。 ――まずはこの作品が生まれた背景から聞かせてください。 鈴木:単純に「名刺」がきっかけです。僕は人の名前を覚えるのが非常に苦手でして。 堤:僕もそうです(笑)。 鈴木:30歳超えて全然覚えられなくなっちゃって。あるとき、人からもらった名刺を自分が持ち主に返していく、っていうゲームを番組にしたら面白いなって思ったんです。そうしているうちに「だったら物語にしたほうが面白い」「設定はテレビマンがいい」と書いていたら、テレビに対する自分の中のドロドロとしたものが出てきちゃったっていう。 堤:登場人物のなかでまともなヤツ、一人もいないですよね。 鈴木:そうなんです(笑)。 堤:僕が演じる主人公の神田はもちろん、被害者的な立場の人たちもなんかおかしい。その人の正当性だけじゃない部分も描かれているから、結果、読み終わったときに、誰が悪いねんという話ではなくなっていく。誰だってその場に置かれたときは一生懸命やってるわけだから。 ――その“紙一重感”に惹かれたということですか。 堤:自分がその状況に置かれたらどうか、と考えましたけど、実は俳優はテレビ業界のことをあんまり知らないんですよ。だから逆に「え? 自分も含め、こういう世界で皆さん生きてらっしゃるの?」って。 鈴木:ははは(笑)。 堤:もちろん、若いときは売れたいがために必死になってる人もいました。作中に出てくる枕営業も、「噂では……」っていう程度ですかね。
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嫌なヤツでも、その人なりの正義があるからややこしい(堤)
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