伝説のゲーム『moon』『チュウリップ』を手がけたクリエイターのスマホゲームは、やっぱり伝説級だった
『勇者ヤマダくん』
iOS、Android/DMM.com/基本プレイ無料
もう1本の『勇者ヤマダくん』は、2016年1月に配信され、今年に入って全世界約150か国への配信も始まったドット絵RPG。冒頭に主題歌が流れるのですが、普通のゲームだったら「さあ、やるぞ!」という景気いい音楽のはずが、なんと哀愁あふれる演歌ボサノバ! これは必聴、たまりません。
主人公はゲーム会社に勤務する、チョビ髭太めのサラリーマン「ヤマダくん(36才)」。出社拒否気味で夜な夜な裸になっては自作のRPGをプログラミングする毎日。そこへ綾小路会長が直々に現れ、ヤマダくんはクビ! ヤマダくんは会長を魔王に仕立てたゲームを作り復讐に燃えます……。
ダンジョンは、ドアからドアへ通路を指でなぞって一筆書きで敵を倒していくというパズルチックなルール。一筆書きの正解はひとつではなく、敵の攻撃方法や自分のHP、持ちアイテムなどによっても効率のいいルート取りが変わり、5×5と小さいダンジョンながら意外と頭を使います。
この『勇者ヤマダくん』もやはりシュールな世界観&登場キャラのインパクトが強烈! 天才インド人プログラマーのアジャ・イルや、子豚に鞭を振るいまくる綾小路会長の長女など、ひっきりなしに珍客がヤマダくんのアパートを訪れます。最近のスマホゲームはどれも同じに映る……という人には、Onion Gamesのピリッとした刺激をどうぞ。
【卯月鮎】
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ウェブサイト「ディファレンス エンジン」ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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