ユウキロック「和牛は“化物”としか言えない」――『M-1グランプリ2017』を総括
最終決戦。順番は上位のコンビから決められるということで、順当にファーストラウンド第3位、第2位、第1位の順で披露することとなった。トップバッターは「とろサーモン」。彼らは2015年の敗者復活戦で最後の2組まで残っている。俺から見たらナンバー1の出来だったが、「トレンディエンジェル」に破れ決勝進出することができなかった。そのネタをこの最終決戦で披露。最も決勝に近かったネタを運よく温存することができ、上々の受け具合で終了。
続く「ミキ」は昨年の敗者復活戦で最後の2組まで残り「和牛」に敗退した。こちらもそのネタを披露。ツッコミ担当の兄、昴生君の力技が光るもファーストラウンドとの差を見せることができない。最後に登場した「和牛」。こちらは2015年決勝進出、2016年は敗者復活からの最終決戦まで進出し準優勝。振り返れば2014年の「THE MANZAI」でも決勝進出している。強豪だけに大舞台でネタを消費し続けているのだ。しかし、彼らはまたも準々決勝、準決勝とは別のネタを出してきた。そして、爆笑をかっさらう。毎年ここまでのクオリティのネタを書き続けている彼らは化物としか言いようがない。結果はラストイヤーを締めくくるように「とろサーモン」が優勝の栄冠を手にした。おめでとう。
毎年、惜しいところで敗退し辛酸を舐め続けた「とろサーモン」。しかし、それが逆にいいネタを温存する結果となり、今回の戴冠へとつながった。それは実力も去ることながら、持って生まれた強力な運でもあると思う。逆に、また来年もあれだけのクオリティーのネタを最低2本用意しなければならない「和牛」は気の毒でならない。彼らならできると信じている。。「ミキ」も今年でネタを出し尽くしたと思う。それを超えて来年も決勝の舞台に立ってほしい。「スーパーマラドーナ」のツッコミ担当武智君は大会2日前に「M-1のネタ、もう一本作ります」と言っていたという。彼はもう来年のネタを作っているだろう。この世の全芸人よ!! 「M-1」とは格闘せよ!! そして、俺の戦いの歴史は著書『芸人迷子』で書き綴っております。皆さん!! AmazonへGOだ!! 以上、ユウキロックでした。センキュー!!
【ユウキロック】
1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。自身の「M-1」挑戦からその後のコンビ解散までを綴った自叙伝『芸人迷子』が、お笑い業界内外で大きな話題を呼んだ1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子』
⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)
『芸人迷子』 島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。 |
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『芸人迷子』 島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。 |
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