更新日:2018年07月30日 21:25
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「持病がある人でも入れる保険」って誰でも入れるの? 気になる疑問をぶつけてみた

 現在ガンは2人に1人がかかると言われ、若年化しつつある。また、生活習慣病など持病がある人も多い。そんな人たちに向けて、よくCMで見かける「持病・病歴関係なく入れる保険」、「持病がある方でも入りやすい保険」がある。それらは「無選択型保険」や「引受緩和型保険」とよばれる種類の保険のこと。しかし、実際ふたを開けてみると3~5年以内に病気になっていないことや、持病の悪化には保険が適用されないなど制約は多い。病気になった場合、保険加入はできるのかできないのか、ファイナンシャルプランナーにその実態を聞いた。 ――「無選択型保険」や「引受緩和型保険(限定告知)」の違いは? FP:どちらの場合も、基本的に医療保険は告知が必要です。その告知が限定的、3つの条件をクリアできれば加入できるものなどを緩和型と言います。まったく告知のいらない無選択型のものであっても、持病がある場合はその持病に関して保証されない場合がほとんどです。また、無選択は大手の保険会社で取り扱っているところはほぼありません。基本的には1~2年以内に告知や手術・入院があった方は引っかかってしまいます。悪性腫瘍(ガン)の場合は、告知・手術から3~5年の間に再発していないもののみ加入できる場合が多いです。 ――持病とはどこまでのレベルのものを指すのか? FP:常に治療して薬を飲んでいる方は該当します。精神的な疾患で不眠症になり、睡眠薬や安定剤を処方されている方も緩和型であっても加入が難しくなる場合もあります。「不眠症」という病名が付いてしまっているからです。医師の管理下にあれば治療中とみなされます。  肌荒れなどの治療、例えばアトピーなどでずっとステロイド剤を使用している場合でも告知の対象にはなります。しかしその場合は、告知をしたとしても加入ができないということはありません。加入できない病気ではないからです。加入できない病気は、ガンや糖尿病など、保険会社によって違うので単純に分けることはできません。まずは引き受けの目安があるので、保険会社などでカウンセリングを行って、普通の保険が無理だと判断された場合は緩和型を勧められるでしょう。しかし通常は加入できる病気なのに、年齢によっては加入自体が難しくなることもあります。 ――年齢によって難しくなるとは? FP:高血圧で言うと、若年性高血圧というのは年齢を重ねるほどに血圧が上がっていくと判断されます。一般的に40~50代で高血圧の薬を飲んでいるけど安定している場合は保険には入れることが多いんですが、安定しているが20代からの薬を飲み続けていると厳しくなる場合があります。本当にケースバイケースです。 ――1~2年以内に手術・入院とはいつを指している? FP:手術の日、入院で言うと退院した日が1年、または2年以内にあったかということです。手術せずに薬のみという場合はおそらく告知には引っかからないことが多いです。まずは「1~2年以内に入院・手術をしていませんか?」という質問に『YES』だと、今は緩和型でも加入できないということになります。
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