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昭和は本当に良い時代だったのか?【学校教育編】

過去を懐かしむことは決して悪いことではない。しかし、昭和ノスタル爺の懐かしみ方は常軌を逸している。昭和は本当に良かった時代なのか!? “昭和ブーム”の浅薄さを検証し、その後ろ向きな懐古主義がもたらす弊害について考えてみた。

ノスタル爺【昭和懐古主義派の主張】
◆昔の先生はとっても立派で素晴らしい教育者だった。昔の教育現場のほうがよかった

昭和を過剰に美化するタイプは「昔は、いわゆる“熱血教師”ばかり。生徒一人ひとりと真摯に向き合う金八先生みたいだった」と口を揃える。保護者の信頼も厚かったらしい。その一方で「現在は“教師”を単なる職業の一つとして捉えている、ドライで頼りない先生ばかり。だから学級も崩壊する」と見なしているのだが……。

【実際は……】
◆環授業拒否する教師が続出。教室はすし詰め状態

 昭和30年代半ば、学校は荒れに荒れていた。当時の社会状況を検証した『昭和33年』(ちくま新書)の著者・布施克彦氏が経験したのは、教師の授業ボイコットだ。

「勤務評定導入に反発する動きが全国に広がり、授業そっちのけでデモに参加する日教組の教師が大勢いました。ほかにもすぐに泣き出す先生や、生徒を置き去りにして駆け落ちした先生など、ダメ教師は少なくなかったですね」

 体罰も当たり前。生徒も生徒で教師へ暴行を働く事件も多発。不祥事のない学校でも“すし詰め教室”が問題化していた。

「私の小中学校時代は、いつもひとクラス55人。今は30人前後でしょう。先生一人あたりの生徒数が多ければ、必然的に教育の中身は薄くなって当然です。“昔はよかった”とは言い難いです」

【布施克彦氏】
’47年、東京都生まれ。総合商社やメーカー勤務を経て、著作活動に入る。『昭和33年』、『元商社マンが発見した古代の商人たち』など著書多数

イラスト/テラムラリョウ
― [昭和ノスタルジー]が日本を滅ぼす【2】 ―

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