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安倍首相への忖度!? 日本の仮想通貨規制が世界でいち早かった理由

kokusai

国際包囲網で自由さを失い、仮想通貨は国家の道具になる


 管理主体がなく、国境の壁も関係ない――もともと仮想通貨はそんな触れ込みだったはずだ。ところが政府による仮想通貨への徴税強化の事例を見るにつけ、そんな自由さはもはや感じられない。

「仮想通貨自体はバーチャルでも、人々の消費活動や経済活動がリアルな世界で行われている以上、国家による管理から抜け出すことはできない」と語るのは作家の橘玲氏だ。

 近年は仮想通貨に対する国際的な包囲網が生まれつつある。

「生まれたばかりで既得権益層のいない仮想通貨については各国で利害の対立もないため、すぐに協力監視体制が確立されるでしょう」

 一方、金融庁が仮想通貨について「貨幣の機能を持つ」と認めたのは約1年前。国税庁の「雑所得扱い」も含め、世界でいち早く仮想通貨を法制化した。新興システムやテクノロジーの採用に対し、往々にして及び腰で、時にガラパゴスなどと揶揄される日本らしからぬ対応だが、橘氏によれば「これも一種の忖度」だという。

「日本経済の未来はイノベーションにあるという安倍政権の空気を読んで、経産省の官僚あたりは仮想通貨などに前のめりになっているように見える。製造業に補助金をつけて省のプレゼンスを見せつけるような時代でもなく、彼らの活路はフィンテックやAIくらいしかないのかもしれない」

 関係省庁にとって仮想通貨は、省益拡大のためのツールなのか。

【橘 玲氏】
’02年に金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎)でデビュー。近著に『専業主婦は2億円損をする』(マガジンハウス)

取材・文/SPA! 仮想通貨取材班
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