更新日:2020年03月06日 20:42
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門りょう、北新地 元No.1キャバ嬢の年収2億円を稼ぐ天性の営業術

突き抜けた一流の男は地味「逆なんですよね」

 10代の頃から地元・神戸のキャバクラで名を馳せた彼女は、高級店がひしめく大阪の北新地を目指した。23歳のときだった。売り上げが全ての世界。多くの引き抜きを経て、「CLUB MON」に勤めることになる。まずは「門りょう」という珍しい源氏名の所以だが、ケタ違いの売り上げやバブリーな私生活から「MON(門)のりょうというキャバ嬢がすごいらしい」との噂が全国に広まり、あまりにも「門のりょう」と呼ばれるので、そのまま名字のごとく定着したらしい。  9年間もナンバーワンとして過ごしたのであれば、“一流の男”を多く見てきたに違いない。北新地は、社長や上場企業のサラリーマンなど、ハイクラス層が飲みに訪れる場所。とはいえ、安客(しょぼい男)ばかりを掴んでしまっては、元も子もない。いかにして見抜いてきたのか。彼女が目にしてきた本物の特徴とは? 「全身ハイブランドのスーツにギラギラの高級時計をつけているのが一般的には“成功者の証”なのかもしれん。大阪の北新地は独特で、派手に見せたがる男が多いから尚さら。でも、じつは逆なんですよね。彼らは自分が目立つように安酒でシャンパンタワーとかやりたがる。一方で、突き抜けた一流の大物って、ほんまに地味。自分にまったく物欲がないから、ネックレスも香水もつけていない。自己顕示欲もなくて、他人に見せびらかすことを好まないから絶対にVIPルームで静かに飲む。私のエースだったお客さんがそう」  いかにもイキっている男は良いブランドのアイテムを身につけていることから、小金持ちであることは間違いないそうだが、「見栄を張っているだけで、実際はたいしたことない小物が多い」そうだ。

名刺は1枚3000円「絶対に捨てるなよ!」

 ビジネスマンにとって、名刺はいわば“自分の顔”。最初に良い印象を与えることができれば、その後もひいきにしてもらえるなど、有利に事が運ぶとも言われる。果たして、ナンバーワンキャバ嬢の彼女はどんな名刺を使っていたのだろうか? 「本当に趣味って感じですけど、めっちゃこだわってますね。ホテルのカードキーぐらいの分厚さのプレートにして、自分でスワロフスキーでキラキラさせてた。まあ、ナンバーワンはフリーのお客さんにつくことはないから、あんまり枚数はいらなかったんやけどね」  ビジネスマンと同様、キャバ嬢は星の数ほどいるが、そのなかで名前と顔を覚えてもらうことが重要だ。たしかに、そんな名刺を受け取ったらインパクト抜群。客側とすれば、彼女と会ったことを忘れられないだろう。 「値段を言っちゃう。1枚あたり3000円もするから絶対に捨てるなよって!」  一見、1枚3000円はかなり高額に思えるが、水商売の世界においては、理にかなっているかもしれない。たとえば、10枚を3万円で作ったとして、お客さんがひとりでもリピーターになってくれれば、一瞬で回収することができるからだ。

SNSは第二の自分「安客が寄り付かなくなった」

 現在、インスタグラムのフォロワー数が22万人を超える門りょうさん。いまやSNSをビジネスツールとして活用する企業も増えてきたが、なにかコツはあるのだろうか。 「最初はとにかく自分の好きなことだけを感覚でのせていた感じだけど、いまでは相手に知ってもらうために重要なツールだと実感しているかな。インスタは“第二の門りょう”として、世界観を大事にしてます。もともとブランド物が好きで、バーキンのバッグとかダイヤの指輪など、ほんまに欲しかった高いものを買ったときや自慢できることばかりをのせていたら、『すごいキャバ嬢がおる』みたいにフォロワーが勝手に増えていった。だから、私の世界観を守るために、たとえ昼間に食べたラーメンをおいしかったとしても絶対にのせない」

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 北新地だけではなく、全国のキャバ嬢たちが彼女に対して憧れを持つようになった。いまではテレビや雑誌などのメディアにも数多く出演するように。また、それだけではなく、意外な効果もあったのだとか。 「同時に『この子と飲むためにはめっちゃカネかかるぞ!』って、自然と安客が寄り付かなくなったんですよね。お金持ちにとっては、私と飲むことがステータスにもなる。基本的には私のことを事前に知っているひとばかりが来るようになったから、変なお客さんの相手をしなくてもいいぶん、圧倒的に仕事がやりやすくなった」
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1日でも休んだら損失「もったいない」
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明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi

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北新地の門りょう ナンバーワンキャバ嬢の仕事とお金と男のホンネ

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