A~E席どれを選ぶべきか?乗車の際の必須アイテムも
号車の次は快適に過ごすための座席位置だ。
東海道・山陽新幹線の座席は博多方面に向かって左からA、B、C、通路を挟んでD、Eの順で並んでいる
。だいたい最初に2列席窓側のE席が埋まり、次にその通路側のD席、次いで3列席窓側のA席、3列席通路側C席、最後に3列席真ん中のB席という順番で埋まっていく傾向があるという。
三列シートの窓側から順番にA、B、C、D、E席と並ぶ
3人がけの真ん中席(B席)は最後に埋まりやすい席なので、
3人がけ席の窓際のA席は隣に人が座る確率が比較的低い。一方、E席は2人がけの窓際で隣席に人が来る可能性は高い。東海道・山陽新幹線ならE席はおおむね北向きなので日が当たりにくく、読書やPC作業も捗るといった特徴があるようだ。
景色目的でなければ、電源の設置位置、隣に座ってくる人が少ないという意味でA席がおすすめ
「
個人的には基本的に景色が見られる窓側が好みで、天気が良ければ富士山が見られるE席にします。列車の時間帯や行き先によって日のあたりにくい方角を選ぶことも多く、
東北・上越新幹線なら午前中はE席(西側)、午後はA席(東側)をとります。ただ、夜にビールを飲みながら新幹線に乗る時は、トイレに行きやすい通路側に座るというように、状況に応じて席は変えていますね」
電源コンセントが設置されている席に座りたいという人も多いだろう。東海道・山陽新幹線のN700系、N700A系や、東北・北海道・秋田新幹線のE5/H5系、E6系などでは、普通車の最前列席、最後列席、窓際席(A席・E席)、グリーン車全席に電源コンセントが設置されている。また、北陸新幹線E7/W7系では、普通車・グリーン車の全席にコンセントが設置されている。
「東北・北陸・秋田新幹線ではこの5月より、E5系、E6系、E7系の一部でWi-Fi設備を備えた車両が走りはじめます。東海道新幹線でもこの夏から順次、新しいWi-Fi設備が導入されます。これは事前の事業者との契約が不要な無料のサービスで、モバイル機器を使いやすくなります。今後は電源コンセントが設置されている座席を選ぶのが、より重要なポイントになるかもしれません」
最後に、混雑する時期の新幹線の車内で少しでも快適に過ごすアドバイス。
「新幹線は照明が明るいので、眠りたければアイマスクを持って行くといいでしょう。ヘッドフォンも大事ですね。どんな乗客と乗り合わせても自分の世界で快適に過ごせます。(この部分削除)」
座席選び以外にもこうしたアイテムなどもフルに活用して、この連休は少しでも快適な新幹線の旅を楽しんでもらいたい。
【自由席選びのコツ】
・とりあえず偶数号車をねらえ
・二桁の自由席車両は穴場の可能性アリ
・景色にこだわりがなければE席が余裕を持てる
鎌倉淳(
http://kamakurajun.com/)
1969年生まれ。NHK記者を経て、世界各地の観光エリアや航空、鉄道などを取材する活動を続けている。著書に『死ぬまでに一度は行きたい世界の遺跡』(洋泉社)、『新しい海外一人旅行術』(KDP)など。国内全都道府県と世界5大陸50カ国以上を訪問し、月間PV400万を誇る日本と世界を旅する人のための旅行情報サイト「旅行総合研究所タビリス」代表を務める。日本国内の鉄道と台湾鉄路局の鉄道は全線完乗。メディア出演・取材協力多数。