メンズファッションバイヤー＆ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第178回目をよろしくお願いします。 　先日、トーマスマイヤーとユニクロのコラボ品が発売されました。「トーマスマイヤーって誰やねん？」と思う人も多いかと思いますが、そんな人も案外「名刺ケース」だけはトーマスマイヤーの恩恵を受けているかもしれません。一時期、営業職の間でトレンドとなったメッシュレザー名刺ケースのブランド「ボッテガヴェネタ」のクリエイティブディレクターがトーマスマイヤーでございます。 　イタリア指折りのラグジュアリーブランド「ボッテガヴェネタ」、ユニクロのコラボレーションでどんなケミストリーが生まれるのか……。今回はそんなトーマスマイヤーコラボを3品ほどご紹介しましょう。 　ちなみに私、全型きっちり購入してレビューしておりますのでご安心を。触って、着て、さんざんねぶってモノを見極めて書いております。 ▼60点：抜群の素材感だけどシルエットがちょっと惜しい!! ●エアリズムフルオープンポロ（半袖）　2990円（＋税） 　素材感が面白いポロシャツ。外から見える表側がザラリとした鹿の子のような生地になっており、肌にあたる内側がツルリとしたユニクロの定番「エアリズム素材」になっています。エアリズムはご存知の通り「肌着」。着心地はいいですがペラペラ感があり、一枚着として使うとちょっとだけ頼りなく感じるときも。 　このポロシャツはそんな問題を表と裏で素材感を変えることで解決しています。外からみると普通の肉感あるポロシャツに見えペラペラ感はまったくナシ。でも、内側はいつものエアリズムで着心地抜群。日本の夏は高温多湿、不快指数が高い。だからこそこうした着心地の工夫はありがたい限りですね。 　素材感は大変いいのですが、シルエットはちょっとオッサンくさい。袖が太く、あまり洗練された感はありません。なのでいつものサイズより1サイズ落として、フィット感をつけて着るのがいいでしょう。 ▼80点：今回のマストバイ品!!カラーブロックにセンスを感じる逸品 ●スイムショートパンツ（カラーブロック）　2990円（＋税） 　今回、リゾートコレクションということで「スイムショーツ」を多めにリリースしています。出ているスイムショーツはすべて「水陸両用」モデルです。つまり水着でも使えるし、普段着でも使って大丈夫というもの。 　柄物から無地ものまでいろいろありますが、イチオシしたいのはこのカラーブロックモデル。ウエスト部分、ボディ部分、裾部分と3か所に色分けしたデザインが特徴のショーツ。この色分けがとてもいい感じ。 　着用するとこんな感じ。ネイビーのTシャツを合わせると、ネイビーカラー部分とひとつながりになり腰位置が隠せる仕様に。遠目から見て腰の位置がわからなくなるため脚長効果が生まれます。全面ネイビーなどにすると地味な印象になるものですが、これはカラーブロックで裾にはカーキカラーが入っているのでその心配もない。体型がきれいに見えるので、ホントおすすめです。 　また、このショーツ、裾幅広め・膝上丈と日本人体型でも脚がきれいに見えるシルエットになっております。日本人は欧米人と比べて胴長短足であり、また欧米人と比べて脚周りの肉付きがいいのです。 　日本人の場合、「短くて太い脚」をいかにきれいにスラリと見せるかが、短パン攻略の鍵。そこで有効なのは、まず「広めの裾幅」です。裾が広いと対比効果で、脚は細く見えます。’90年代の女子高生がルーズソックスを履いて対比効果で脚を細く見せたのと同じです。「細く見せたければ太い裾、太く見せたければ細い裾」というのがファッションコーディネートの大原則。ショーツで脚を綺麗に細長く見せたいのなら「広い裾幅」がおすすめです。 　また「膝上丈」も重要です。短パンで脚を長く見せるには素肌部分を長く見せること。なので靴はサンダル・短パンは膝上丈を選ぶと、スラリと長く感じさせることができます。ただしショーツはあまりにも短いと太ももが見えすぎて、少し気持ち悪くなりがち。適度を意識しましょう。 　こんなふうに色のデザインも、機能性も、シルエットも良好なショートパンツ。今年の夏はこれで決まり。おすすめです。