夜のお店でモテる「お金の作法」。歌舞伎町と銀座の違いは?
みゆ:さすが銀座! 逆にドン引きしたカードってある?
さくら:楽天カード。六本木のお店で一回しか見たことないけど、「こんなところでポイント貯めてんじゃねぇよ!」って思った。
みゆ:おだてれば乗る客はちょっといいアメックスの人。背伸びしたがり屋だからシャンパンもランク高めのを頼んでくれる
えり:夜のお客さんなんてアメックスだらけじゃん? 錦糸町と歌舞伎町は現金派が多いけど(笑)。
さくら:たぶん、えりちゃんが六本木の事情を聞いたら驚くかも。最近はお客さんからのお小遣いが現金じゃなくてビットコインで渡されることも普通にあるんだよ。前にお小遣いをおねだりしたら、「じゃあ、このアプリをインストールして」って言われて、送金されたときは驚いた。日本円に換金するとお金がかかるから、送金してもらったら、ゆきざき(注4)に行くんだよ。
ありさ:出た! 六本木名物“ゆきざきロンダリング”!
さくら:仮想通貨億り人系の客が代表的だけど、急に金持ちになると円は持ってないからビットコイン送るんだろうね。どこでこの作戦を聞きつけたのか普通のサラリーマンから草コインが送られてきたときはなめんなって思ったけど。愛人契約もスマホ決済の時代だね。
みゆ:私が会計のとき以外で太客を判断するのは匂い。ジョンマスターオーガニック(注5)使ってる人は愛人がいて金持ちそう。
えり:うーん、ブランド品もモノによる。最近ルブタン(注6)なんて成り金のイメージしかしないし。
みゆ:わかる。しかも絶対BIGBANG歌うよね。キャバ嬢にモテたかったら歌わないほうがいい。
ありさ:ってか、実は私カード持ってないんだよね。父親名義のカードでアマゾンとかネットフリックス使ってる。
えり:私も持ってるだけ。歌舞伎町と錦糸町は現金派のコ多いかも。
みゆ:結局、ウチらも現金が好きなのかも。これから普及するスマホ決済は紙幣の物質感とビジュアルのインパクトがなくてなんかテンション上がんないし(笑)。
《注釈》
1 TAX
なぜかキャバクラでクレジット払いすると、割高で取られる法的な根拠はない税金
2 所得税率
客の金持ち度をさくらチャンが探るための項目。年収1800万円以上だと40%が税金
3 ダイナースのブラック
数あるクレジットカードの中でもステータスが最も高いと言われている。5000万円以上の預託があって初めて審査可能。いくら金持ちを装ってもこれはハッタリでつくれない
4 ゆきざき
銀座、六本木などにある宝飾店。水商売の女性が金持ち客にブランド品を買ってもらうためだけに存在すると言っても過言ではない。仮想通貨で商品が買えることで昨年話題に
5 ジョンマスターオーガニック
ラウンジ嬢が好むコスメブランド。例えば、シャンプーは6000円とおっさんには高額
6 ルブタン
表面がトゲトゲしているのが特徴の高級ブランド靴。最近はヤカラ系の客が好むのだとか
― 男が持つクレジットカード選手権 ―
取材・文/山野祐介 伊藤 綾 ツマミ具依 田中幸太郎 1
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