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ガーナ戦完敗の日本代表、“8年前の奇跡”と比べた3つの大苦難

 ハリルホジッチ前監督(65)の解任後、西野朗新監督(63)のもとでの初陣となった、サッカー日本代表のガーナ戦(5月30日)。だが、残念ながら0-2で敗北を喫してしまった。この結果にサポーターからは大ブーイング。ネットの反応も「監督のせいじゃなく、選手がダメなことがわかった」との辛らつな意見が多く見受けられた。


 しかし一筋の光があるとすれば、現状が2010年・南アフリカ大会の前によく似ているということかもしれない。岡田武史監督のもと、テストマッチではチームが全く機能せず敗退。本戦を絶望視する声が大半だったが、結果的にベスト16入りを果たした。

 それでも、今回はさらに厳しい状況であることも認めざるを得ない。2010年と2018年、その違いを見ていこう。

①西野は岡田のように腹をくくれるか


 西野監督の表情を見て、“この人なら大丈夫”と確信できたサポーターはどれだけいるだろう? 目はうつろ、言葉はあいまい、声に力なし。「日本らしさ」を連呼するばかりだった就任会見や、「トライ」しか言えなかったガーナ戦後の会見からもわかるように、デフォルトは放心状態である。

 ガーナのアッピアー監督(57)が「W杯前は負けたほうがいい場合もある」「メディアの皆さん、コーチ(西野監督)には寛大な気持ちでいてあげて」と慰めるのも無理はない。


 一方、南アフリカ大会での岡田武史氏は逆境にも動じる素振りを見せなかった。得意のパスサッカーを捨て、“ゴキブリのように”走り回り、相手のいやがるプレーをすると語ったときの晴れがましい表情は印象的だった。

 残念ながら今回の大将は腹の据わった勝負師ではない。まずはこの大きなハンデを乗り越える必要があるだろう。

②闘莉王のように、味方を叱れる選手がいるか


 新体制になって、選手たちは皆一様に「自由に議論ができるようになった」と語っている。もちろん、よい雰囲気の中で語り合うのは素晴らしい。だが、問題はその中身だ。

 新システムの3バックがユベントスやマンチェスター・シティみたいだとウキウキの選手たち。まるでウイニングイレブンでも楽しんでいるような様子に一抹の不安を覚えるのは筆者だけだろうか。「『うまくやれば相手はやりづらい』と(本田)圭佑くんとか(長友)佑都くんが言っていた」と語る宇佐美貴史選手(26)の純真さが報われることを祈るばかりだが…。

闘莉王 一方、2010年の選手たちは殺気立っていた。特に岡田武史氏の決断を後押ししたであろう、「オレたちは下手くそなんだから、もっと泥臭くやらないと」という田中マルクス闘莉王(トゥーリオ)選手(37)の言葉は、南アフリカ大会のサムライブルーを象徴していた。

 ロシア大会は、この闘莉王選手のように味方を叱れる“鬼軍曹”を欠いたまま戦わねばならないのだ。

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冷めきったサポーターの支持を取り戻せるか

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