雑学

ただの釣り人を犯罪者扱い!? 密漁被害増加で海にピリピリムードが充満

海の幸が豊富な日本で、高級魚や貝を狙った密漁が横行していることをご存じだろうか? 暴力団や外国籍の密漁船による乱獲は、未来の食卓事情をも変えてしまいかねない。瀬戸際で対抗する漁業関係者など、その実態を追った

密漁が日本の海を殺す

一般人も密漁者扱い!? 海にピリピリムードが充満


 密漁で迷惑を被るのは自治体や漁業関係者だけではない。対策強化が進み、一般人がトラブルに巻き込まれる例も増えている。突然、地元の漁師に怒鳴られたというのは、釣り歴15年の田中誠二さん(仮名・32歳・宮城県)。

「釣りに行くときはしっかり漁場を調べて、許可されている場所以外ではやらないようにしています。ところが、釣りを終えて竿を持ったまま歩いていたら、うっかり禁止区域に入っていたようで……。『ココで獲るんじゃねえ! クーラーボックスの中を見せろ!』とすごまれました。事情を説明しても納得がいかない様子で、腕組みしたまま視界から消えるまでにらんでましたね」

 田中さんのようなベテランの釣り師でも、こんなことが起こりうるのだ。

 また、有料の潮干狩り場でも油断は禁物。「GWに娘と潮干狩りに行ったら、監視員と一悶着あって……」と語るのは、江藤美香さん(仮名・31歳・東京都)。

「『何センチ以下の小さい貝を採ってはいけない』というルールがあったんです。監視員の人にバケツを確認されて捨てるよう注意されました。『せっかく採ったのに~!!』と娘は落ち込んでいましたね。もちろん、入り口で確認しなかった自分が悪いのですが」

密漁が日本の海を殺す

潮干狩りが許可されている場所でも、事前にルールに目を通しておくべき。写真は神奈川県横浜市の「海の公園」

 海岸でも、自治体によって採るための道具や採っていい貝の大きさは異なるので、注意が必要だ。

 海や川のレジャーシーズンが迫る時期、出かける前には漁業権も調べよう。

<取材・文/古澤誠一郎 鼠入昌史 林 泰人(本誌) 写真/時事通信フォト>
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