雑学

「薬でうつは治らなかった」。うつの精神科医が明かす、まずやるべきこと



“食べて呑んでストレス発散”はまるっきり逆効果


「嫌なことが続いていると『好きなものをパーッと食べて、ストレス発散させよう』と考える人は多いかと思いますが、高脂肪・高タンパクの食事は消化・吸収に膨大なエネルギーを使います。それだけで体はヘトヘトになり、『体がだるくてやる気が出ない→仕事にうまく集中できない→結果が出せない→さらに落ち込む』という負のスパイラルに繋がってしまうわけです」

和食
「うつは心の問題ですが、心の状態は体の健康に密接に結びついています。胃腸に負担をかけないという観点では玄米、果実、生野菜を中心とした食生活が理想です。しかし、いきなり180°シフトするのは難しいですよね。まずは普段の食事で“腹八分目”を心がける、夕食は午後8時以前にすませるだけでも胃腸への負担は減ります。

また、うつの症状が出始めると不安を打ち消すように酒量が増える人が多いのですが、これもご法度。当然ですがタバコ、アルコール、カフェインなどは体にとっては毒物と同義なので、やはり体を疲れさせてしまいます。こうした心がけを少しずつでも続けて『なんだか今日は体が軽いな』と思える日が増えれば、心の有り様も変わってきます。胃腸が休まると心は確実に元気になります」

1日2~3リットル水を飲むことから始めよう


 もうひとつ、すぐにできる対策として「日頃から水をたくさん飲むこと」も体内を整えるうえで非常に重要だという。

水を飲む
「『体がだるい』『調子が出ない』といった不調は、体内の水分不足からくることが少なくありません。現代人は水分の摂取が不足し、慢性的に脱水症状気味だという人が多い印象です。一般的に、人は1日に“体重の30分の1”の量の水が必要だと言われています。老廃物、体内の毒素をしっかりと排出するためにも、意識的に水を飲むことを心がけましょう」

 体重の30分の1ということは、体重60kgの人なら毎日2リットル、70kgの人なら約2.3リットルが目安。なかなか個人で対策を取りづらいイメージがあるうつだが、心にとってなにより重要なのはまず「体が健康」であること。『やる気が出ない』『毎日がつらい』と悩んでいるならば、まずはこうした日々の習慣を改めることから始めてみてはいかがだろうか。<取材・文/日刊SPA!取材班>

【宮島賢也氏】
‘73年、神奈川県生まれ。YSこころのクリニック院長。自身が7年間抗うつ剤を服用した経験から「薬ではうつは治らない」と気づき、食生活や人間関係、潜在意識や考え方を変えることでうつ病を克服。著書に『自分の「うつ」を治した精神科医の方法』(KAWADE夢新書)、『薬を使わない精神科医の「うつ」が消えるノート』(青春出版社)、『薬を使わず自分のうつを治した精神科医のうつが消える食事』(アスコム)など

1
2





おすすめ記事