「脳に定年はない」若々しい脳でいる方法を茂木健一郎氏に聞く
いまや、ネットを介して語学もプログラミングも芸術も無料で学べる時代。費用も準備も必要ない。また、教養を深めることも脳にストップをかけない秘訣だと茂木氏は強調する。
「年齢を理由に自分には新しいチャレンジができないと思い込んでいる人は、固定観念にとらわれているだけ。たとえば葛飾北斎が代表作である『富嶽三十六景』を発表したのは72歳のときです。あの斬新な作品をですよ。こうした知識を持っている人は、年齢を理由に諦めたりはしません」
人工知能のパターン学習と同じで、世の中にはさまざまなケースがあることを知っておく。これこそが教養なのだ。脳の働きをうまく利用すれば、55歳の壁をぶち破るのは案外簡単なのかもしれない。
【茂木健一郎】脳科学者
英語で執筆した最初の書籍『IKIGAI―日本人だけの長く幸せな人生を送る秘訣―』が新潮社より発売中
<取材・文/江沢 洋 中村未来 古澤誠一郎 撮影/尾藤能暢 高仲建次 アンケート協力/エコンテ>
― 55歳の壁に潰される人 ―
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