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「昭和のおっさんvs平成のおっさん」会社に必要なのはどっち?

 確かに、昭和のおっさんと平成のおっさんの間には大きな価値観の溝がある。たとえば、今ではネガティブな「フリーター」という言葉だが、平成のおっさんが若者だったバブル期には“自由な生き方”としてプラスのイメージで捉えられていた。この価値観を持ち続けながらも経済的に会社からは離れられないジレンマが、平成のおっさんの立ち位置を不安定なものにさせているというのが常見氏の意見だ。 「よく言っているんですが、“老害”も社会には必要です。若い世代はときに暴走しますが、ストップをかけられるのは老害力。まだ昭和のおっさんも健在ですが、近い将来、平成のおっさんが老害として歯止め役にならなければいけません」 [昭和 VS 平成]十番勝負 その上で、おっさんであること自体に無自覚な平成のおっさんには「正義感」が必要だと常見氏の見解だ。 「社会のために、会社のために、組織のために、いったい自分に何をできるか。昭和のおっさんや若い世代の間に立って調整役になるには『正義感』が欠かせません。そろそろ老害と言われても、世の中の役に立つ存在になるべきなんです」  自分で“おっさんじゃない”と思っていても、年齢的にはまごうことなきおっさんそのもの。それを自覚しなければ、老害にもなれない無価値な中年になってしまうかも? <判定>昭和のおっさんの「老害力」と平成のおっさんの「調整力」。どちらも会社には必要なので判定はドロー 【常見陽平】働き方評論家 ’74年生まれ。千葉商科大学国際教養学部専任講師。一橋大学商学部卒業、同大学院社会学研究科修士課程修了。『社畜上等!――会社で楽しく生きるには』など著書多数 ― [昭和 VS 平成]十番勝負 ―
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