平成も終わるのに…「昭和的な悪習慣」が社会に残り続けているワケ
―[[昭和 VS 平成]十番勝負]―
今上天皇の退位で、来年には幕を下ろす予定の平成。そんな平成とはいったいどんな時代だったのだろうか……と振り返りたいところだが、最近はなぜか「昭和かよ!」と言いたくなるような騒動や事件が続出している。
平成が解決できない昭和の問題を次世代に残さない
「日大アメフト部の悪質タックル事件に、相撲界の女人禁制問題、女子レスリングのパワハラなど、『平成も終わるのにまだそんなことをしてるのか』という事件ばかりです。昭和の教育では当たり前だった鉄拳制裁や、『練習中は水を飲むな』といった理不尽な指導も、地方ではまだ残っている所があります」
そう話すのは著述家の山本一郎氏。そんな“昭和的な習慣”は大人の社会でも温存されてしまっている。
「特に大企業やお役所、学校法人などには『一つの組織で長く働き続けることは偉い』という価値観が今も残りがち。生え抜き重視や年功序列の習慣も維持されています。相撲部出身の生え抜きが理事長になった日大は、まさにその典型でしょう。また経団連のトップの人たちも、大半が東大卒で転職経験がない。そのことを記事にした日経新聞の記者自身も、実は同じ経歴で大笑いになりましたが(笑)」
そんな人々により、昭和的な価値観は今もなお維持されているわけだ。
「平成はバブル崩壊とともに始まり、失われた10年があり、若い世代はゆとりからさとりへと変化しました。一方で昭和育ちの大人たちは、右肩上がりの時代の記憶を残したまま今も生きている。しかし今考えるべきは、右肩下がりの時代に日々の暮らしをどう維持していくかということ。そして、平成で解決できなかった昭和の問題を次の時代に持ち越さないことです」
だからこそ昭和を引きずるパワハラやセクハラ、子育て問題などで世間からさまざまな声が上がっているわけだ。山本氏は「そのような問題に『もう白黒つけましょう』と言える時代になったということ」と分析する。
一方、スポーツ界ではそんな昭和ならではの豪放なスターがいたり、政治家にも魅力的な人物が多かったりと、昭和も悪い面ばかりではないのは確かだ。
<昭和の精神が噴出したニュース>
’15年5月 東芝不正会計問題
’17年11月 日本相撲協会暴行問題
’18年3月 女子レスリングパワハラ問題
’18年4月 財務事務次官セクハラ問題
’18年5月 日大アメフト部悪質タックル問題
’18年8月 ボクシング山根会長の暴走問題
【山本一郎】著述家
’73年、東京都生まれ。個人投資家、作家、ブロガー、I&P(株)代表。『ネットビジネスの終わり』(Voice select)、『情報革命バブルの崩壊』(文春新書)など著書多数
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