女子には理解できない「ラーメン二郎マニア」たちの脂っこい生態
世の中には、女子には理解できないこだわりを持つ男たちが多く存在する。今回は、その中でも、特に女子に理解不能な「ラーメン二郎マニア」、通称「ジロリアン」の生態を紹介する。
念のため説明すると、ラーメン二郎は1968年に創業し(現在は本店・三田)、首都圏を中心に40店舗ほどがある。麺の上にモヤシ、キャベツ、チャーシュー等がうず高く盛られた異常なボリュームを誇る。
ジロリアン(ラーメン二郎の熱狂的ファン)の数は男性が圧倒的に多い。その見るからに食べきれないくらいのボリューム、入りづらい雰囲気。様々な理由がか弱い女性たちの足を遠のかせるのである。ラーメン二郎、そしてジロリアンはなぜ多くの女子に受け入れられないのか?
それは第一に、マニアたちの聖域感の深さにあると筆者は感じる。そこでまず始めに、女子たちが入り込めない聖域感の象徴とも言うべき「ラーメン二郎用語集」の基本をいくつか紹介する。
1.コール
ラーメン二郎では個人の好みでラーメンをカスタマイズできるトッピングシステムがある。ほとんどの店舗ではヤサイ、ニンニク、アブラ、カラメの4種類のトッピングがあり、コールにより多め少なめの調整ができる。(コール例:ヤサイニンニク←ヤサイとニンニクをトッピング、ヤサイニンニクアブラ←ヤサイとニンニクとアブラをトッピング、ヤサイ少なめニンニクアブラ←ヤサイ少なめトッピング、ニンニクとアブラは普通でトッピング)のようにコールする。二郎の基本中の基本用語であり、大学生が居酒屋でやる、あのうるさい掛け声と一緒にしてしまうとジロリアンたちが怒る。
2.「マシ」「マシマシ」
「マシ」とは、先ほどのトッピングをさらに増やしたいときに使う用語。(コール例:ヤサイマシニンニクマシ←ヤサイとニンニクを通常より多めにトッピング)など。「マシマシ」とは、通常の量の約2倍の量のトッピングのこと。(コール例:ヤサイマシマシアブラ←ヤサイ通常の2倍、アブラのトッピング)のようにコールする。この用語を使うとなんとなくジロリアンっぽいので、偽ジロリアンもよく使う用語。
3.全マシ
ヤサイ、ニンニク、アブラ、カラメ。すべてのトッピングをマシ(通常より多め)にするコール。量が多くなるので食べきれる自信がないと頼んではいけない。大食いジロリアンと、SNSで自慢したいだけの学生がよくやっている。
4.撃沈
その名の通り、撃沈する(食べきれない)ことである。ただでさえ量の多いラーメン二郎。そのため、特に素人ではこの撃沈をすることが多い。前述したマシやマシマシをして撃沈することはご法度である。撃沈する人間をジロリアンとは呼べない。SNSで自慢したいだけの学生がよくやっている。
5.ロット
ラーメン二郎では、ラーメンを一度にまとめて調理しており、この行程をロットと呼ぶ。各店舗により一度のロット数は異なるが、まとめて複数分を調理するため、同じロットになった客とは同じタイミングでラーメンが提供される仕組みとなる。ちなみに、ロット内でリーダー格とされる人間(ロットマスター)は確実にジロリアンである。
6.ロット乱し
食べるのが遅い人を指す用語。一度にまとめて調理を始めるラーメン二郎。そのため同じロットの中で食べるのが遅いと、すでに作り始めている次のロットを乱してしまうことになる。一時、このロット乱しで店員にとがめられてしまった客がネットで話題となったことがある。ロットを乱すとジロリアンに鼻で笑われる。
7.聖地
全国に複数の店舗があるラーメン二郎。その本店でもあるのが三田にある「ラーメン二郎三田店」だ。この三田店のことを「聖地」と呼ぶ。慶應大学の前にありすごく並ぶが、品のよさそうな慶應大生はあまり見かけない。聖地に行ったことがなければジロリアンとは呼べない。
8.天地返し
簡単に説明すると、ヤサイの中に埋もれた麺を持ち上げる技。食べやすいように、ヤサイを汁に馴染ませるため、等の理由からこの技を使うジロリアンが多い。汁がこぼれないようにするなど、ある程度のテクニックが必要となり、これが出来なければジロリアンとは呼べない。
9.インスパイア
ラーメン二郎の系列ではないが、二郎のようなラーメンを出す店舗。最近ではこのインスパイアも増えてきており、中には二郎らしからぬ小奇麗な店舗も誕生している。インスパイアの存在を認めないジロリアンもいるが、ジロリアンでない人からするとその違いが分からない。
10.ミタジ、イケジ、メグジ等…
ミタジ→三田店 イケジ→池袋店 メグジ→目黒店。このような省略された呼び名で呼ばれる店舗が多く存在する。付き合って日の浅い彼氏とのデートで「この後どうする?イケジでも行く?」と言われたら、それは夜景の見えるレストランへの誘いではなく「ラーメン二郎」への誘いなので浮かれてはいけない。
マニアが使うラーメン二郎用語を紹介
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