平日にラブホテルを30分だけ使う、即行カップルが急増したワケ
女性側からもそういった証言を裏づける声が上がった。
「せっかく仕事が早く終わったのに、何時間もホテルに居続けたら意味がない。どうせしたあとはスマホをいじったりするだけですし。よっぽど設備が充実していたり、泊まっていくなら別ですが、汗を流して化粧を直したら、さっさと出たいんですよ。それこそ30分もせずに出ることもあります」(32歳・旅行代理店)
ちなみに、こちらの女性も埼玉県在住と「家に帰るのに時間がかかる」ことを理由のひとつに挙げていた。
ノー残業デーで仕事を“早上がり”。しかし、そのまま遊びにいくには暑すぎるので、ラブホのシャワーで一瞬リフレッシュ……というのが、ファストフード化の真相だったのだ。
「これまでラブホといったらデートの“ゴール”でしたけど、今はむしろスタート地点になっているんでしょうね」(前出・大野氏)
当然だが、こういった動きは「ラブホ側にもメリットが大きい」とあるラブホテル経営者は語る。
「回転率は高くなるし、平日の浅い時間帯にお客さんがたくさん来るのは助かりますね。長居しないので清掃も楽ですし。まあ涼しい季節になったら、どうなるかわかりませんけど」
酷暑と同時に働き方改革の波が押し寄せ、利用者の使い方も変化したラブホテル。ラグジュアリー化とファストフード化という両極端な傾向は、今後も続くのか? 生温く見守っていきたい。
<取材・文・撮影/ラブホテル調査隊>
ラブホはゴールではなくスタート地点に
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