更新日:2018年11月15日 22:36
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AV女優にHIV感染が発覚、「遅すぎる」発表に現場から不安の声

AV業界の未来を危惧「安心して働けるために…」

「当たり前のことですが、今後は全メーカーで検査を徹底するべき。HIVだけではなく、クラミジアや淋病も徹底して調べなければなりません。そして、HIVだけでなく何らかの感染が発覚した場合の対処法のマニュアルを考えるべきだと思います。感染が確認された時点で休業するのは当然で、潜伏期間に接触した相手への報告を義務付けるとか。このままでは、出演者たちは安心して仕事ができず、業界を去る人も増えるだろうし、今後は新人が入ってこなくなってしまうでしょう」  そう言って、AV業界の未来を危惧するA氏。そもそも「AV人権倫理機構」とは、“AV出演強要問題”をきっかけに、弁護士や大学教授などが集まり発足したAV業界の第三者機関。2017年10月よりAV業界の改善に向けて活動を開始しているが、一般的にはあまり知られていないのが現実だろう。HIV感染の事実があったことを、AV業界にも周知が徹底されていなかったことにも疑問を呈す。 「サイト内で発表されたのみで、Twitterの公式アカウントがあるにも関わらず、ツイートもしていない(記事執筆10月25日時点)。一般層まで拡散させる必要はないと思いますが、せめてAV業界の人たちには周知させなければ意味がない」

AV人権倫理機構の回答

 今回の件を受け、10月24日夜に日刊SPA!は「AV人権倫理機構」に以下の質問状を送付した。 ——「専門機関の診断のもと」について、具体的な説明がありませんが、なぜ「AV撮影に関する感染ではなかった」と言い切れるのか。また、それ以外の感染だったとすれば、なにが原因だったのか(たとえば、風俗でも働いているなどが挙げられると思います)。 ——どのように確かめたのか、いつ感染が発覚したのか、いつから感染していたのか、などの時系列が記載されておりませんが、本当に「早期発見と迅速な対応につながり、不慮の蔓延を防ぐことができた」のでしょうか? ——共演した男優や女優に感染してしまった可能性 ——感染していた女優は、現在もAVに出演し続けているのか ——出演している場合、共演者には伝えているのか ——サイト内での発表だけではなく、AV業界で働いている人たちに、周知を徹底させる必要があるのではないか。現在、Twitterにアカウントがあるにも関わらず、情報が出されていないことについて。 ——今後、AV業界で再び感染者がでた場合の対処・対応は考えているのか。  以上の内容だが、AV人権倫理機構からはこのように返ってきた。 「本件、25日の当機構理事会でも議題として確認させていただきました。既に本件につきましては週刊SPA!様よりご質問が届いており、いただきました件につきましてはご報告させていただいております。そちらを当機構の意見として、一本化したいと考えます」  ということで、詳細は11月13日発売の『週刊SPA!』(11月20日号)にてお伝えする予定だ。さまざまな噂や憶測が飛び交い、議論がなされている状況だが、そこで働く人たちが、安心して働けるようになることが最優先だろう。AV業界の未来が、より良い方向にいくことを願ってやまない。<取材・文/日刊SPA!取材班>
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