11・6米中間選挙でトランプ政策が加速する!? 民主党が大勝予想から一転、失速?
では、中間選挙がトランプ政権にもたらす影響とは? 実は、どちらに転んでもトランプ政策が加速する可能性が高いという。横江氏が話す。
「上下両院とも共和党が握れば、ますますトランプ流を貫くことになるでしょう。一方、下院の過半数を民主党に握られたらすべての委員会の議長が民主党になるため、トランプ氏のロシア疑惑や脱税問題に関する公聴会が開かれるなど、徹底的に追及されることでしょう。
しかし、共和党全体が“トランプ化”して政権の実績をアピールしてきた以上、共和党内のトランプ氏の地位は揺るがない。また、民主党は伝統的に反グローバリズムでトランプ氏と親和性が高いだけに、貿易赤字削減に向けた通商政策ではトランプ氏と民主党が足並みを揃える可能性が高い」
加えて、公約どおり大規模なインフラ投資が実施される可能性も。
「大型の財政出動は民主党の政策にも通じるため、これを交渉カードにして下院での承認を得ると見ています。大量の国債発行を伴いますから、金利は一段と上昇するでしょう。その結果、新興国から資金が流出して、米国に流入しやすくなるため、世界の景気を冷え込ませる可能性もあります」
総合すると、米中貿易戦争は収束せず、日本もさらに踏み込んだ通商交渉を求められる可能性あり。今から覚悟しておく必要がありそうだ……。
▼過去に類を見ないほど公約を達成してきたトランプ政権――9月の国連総会で「2年足らずで大半の歴代政権よりも多くのことを成し遂げた」と演説して失笑を買ったトランプ大統領。だが、オバマケアの撤廃こそ叶わなかったものの、大型減税に規制緩和、TPP離脱やNAFTAの見直し、対中制裁関税、移民対策、パリ協定からの離脱、米朝首脳会談など、その賛否は別にして実績は計り知れない……
取材・文/週刊SPA!編集部
※週刊SPA!11月13日号「今週の顔」より
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