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韓国アパレル業界で活躍する日本人女性。感覚や文化の違いはトラブルから学んでいく

 いま世界でも注目を集める韓国のファッション市場。韓国では、誰でも商品が販売できるオープンマーケットが盛んで、アパレルECサイトが混在する。また、韓国の卸売市場に買い付けにくる日本人も多い。そんな中、日本を飛び出し、韓国を拠点にアパレルOEMの会社を立ち上げたふたりの日本人女性に出会った。

サユさん(左)とダニョンさん(右)

韓国でアパレルOEMの会社を立ち上げたサユさん(左)とダニョンさん(右)

 アパレルOEMとは、生地の提案・デザイン・検品や生産などを行うこと。現在、会社を立ち上げてから約1年半。当然、日本と韓国では文化や考え方が大きく異なるはずだ。ふたりはなぜ日本を離れて韓国のアパレル業界で挑戦しようと思ったのだろうか。

日本を飛び出し、韓国のアパレル業界へ…


 共通の友人を通して韓国で出会ったサユさん(30代)とダニョンさん(30代)。それまでは、名古屋と東京に住んでいたふたり。異なった地域で同じアパレルブランドで働いていたが、名前は知っていても顔を合わせることはなかったという。

 サユさんは日本に住んでいた頃、ショップ店員の仕事をやりつつ、休日は自身が立ち上げたECサイトの運営のため、韓国で買い付けをして販売をする、といった生活をしていた。

 韓国の市場にある問屋では、個人で買い付けをして販売することができるが、日本ではできない。そこにサユさんは韓国のメリットを感じ、いつか韓国を拠点に仕事をしてみたいと考えていたのだ。

 そして、そのECサイトがうまく軌道にのり、ショップ店員を辞めて韓国にやって来た。

 昼間は語学学校に通い、夜は買い付けに行く。そんな日々を送っていたが、同じ繰り返しに飽きてしまったという。そこで、ワーキングホリデービザを使って現地企業で働いてみることにしたのだ。

仕事中 サユさんが最初に入社したのは、日本のベビー服を韓国に販売する会社だ。ここで与えられた仕事は、韓国語がままならないにも関わらず、営業やクレーム電話の対応だった。そこで容赦なく言葉の壁にぶち当たった。

「お客様の名前を確認するのも大変でしたよ。クレーム対応どころか、まともに韓国語が話せないのに電話対応をしていました。こんな仕事で平気なの? と思いながら、半年間は働きましたね……」

 次に働いたのは、日本のアパレル企業を対象としたOEMの会社だ。工場関連の仕事は韓国人が取り扱い、サユさんは日本人のお客様とやり取りをする仕事に就いた。

 工場での交渉に同行したり、日本人との細かな打ち合わせなどを重ねるにつれて“この仕事なら、私も韓国で出来るかも?”と、直感を抱いた。

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日本人と韓国人の“商品基準のズレ”が問題に

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