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オタク女子がいきついた「浪費のための投資術」。ユニークな節約&貯金術とは?

使う人こそ貯められる! 浪費家のためのお金の付き合い方がある

――自身も浪費家というファインシャルプランナー篠田先生は、本書の制作を通じてオタク女子たちの浪費活動を目の当たりにして、どう思われましたか? 篠田:誤解を恐れずに言うと、全然驚かなかったですね。「私と一緒だ」って、共感することの方が多かった(笑)。お金を使うって、日常生活の一部ですよね。食材を買う、家賃を払う……これらは「致し方なく」お金を使う行為ですが、自分の好きなもの・コトにお金を使うのだって同じ消費です。好きなことにお金を使いたいと思うのは、ごく自然なことですよ。  私は、「使う人こそ貯められる」と思っています。日ごろからお金を使う人は、その価値や尊さをよくわかっています。遠征時の交通費やホテル代だって、いくらなら妥当か瞬時に判断して、切符を買ったり、部屋を押さえたりしますよね。目的もなくひたすら貯め込むより、お金を使う適正な水準を学んでいるんですよ。 もぐもぐ:「使う人こそ貯められる」、本当に勇気づけられる言葉ですよね! オタク趣味を持つ人に限らず、好きなことをめいっぱい楽しみ続けたい人にぜひ読んでほしいです。

10連ガチャ×1万回分の老後資金(3000万円)、どうやってつくる?

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「野球好きはホームラン1本につき1000円貯金」「推しキャラの生活費を出してると思って貯金」等、オタクならではのユニークな貯金法も

――とはいえ、我慢も節約も苦手なのがオタク女子たち。お金を貯めるコツはありますか? 篠田:本にも繰り返し書かせていただきましたが、「貯めて増やすための仕組み」を作ることが何よりも重要です。貯めるためのルーティンも日常生活に組み込んでしまえば、極端な節約なんてしなくて大丈夫ですよ。むしろ、節約は時間を犠牲にしなくてはいけないことも多いので、働き盛りのオタク女子には勿体ないとすら思います。 もぐもぐ:本の中では、読者アンケートで寄せられた貯金術を紹介しているのですが、オタクならではのライフハックもたくさんあって面白かったです。「推し2人がツーショットをアップするたびに1000円貯金」とか、喜びをお金で表現できていいですよね(笑)。 かん:よくある節約術って、どうせ無理って思っちゃってあんまり頭に入ってこないんですけど、この本に載ってる貯金術は「一推し一立体」とか「私が包丁でビートを刻む程、推し事がはかどる」とか、オタクならではの言語センスが炸裂していて(笑)! ついやってみたくなっちゃうんですよ。 ――「貯めて増やす仕組み」をつくって貯めるんですね。具体的には、何から始めたらいいのでしょうか。老後資金に必要な額は3000万円と聞きます。これから貯金をはじめても、達成に不安があるのですが……。 篠田:まずは月収3か月分の貯金をつくってください。ネット銀行に毎月可能な額を天引きする貯め方がおすすめです。これは引越しや冠婚葬祭などの急な出費に備える貯金なので、あくまでもざっくりと。  貯金ができたら、iDeCoやNISAを活用して少額でもいいからとにかく積立を始めましょう。制度の活用術は書籍でも紹介しています。「老後」と言っても、まだ何十年も先のことですから、あまり深刻に考えすぎないで。積立を続けていれば、きちんと結果が現れてきますから。
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オタクでも貯金をあきらめない!
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一生楽しく浪費するためのお金の話

貯金ゼロ知識ゼロからの趣味も遊びも我慢しない!「貯めて増やす」3つの鉄則。節約できない私たちのためのちょっと不真面目なお金の教科書。

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