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「私が死んだら辞められますか?」と電話が…退職代行のリアルな現場

「会社からの電話に出る必要はない」

退職代行1 依頼者たちは「辞めること」そのものよりも、「辞めた後」についての不安も抱えている。 「もっとも多いのは、『自分が辞めたら、会社が自分や親に直接連絡が来るのでは』というお悩みですね。もちろん、そうはさせません。会社には『一切の連絡は弁護士を通じて行うように』と伝えます。それでも連絡が来た場合には、電話にでる必要もない。間違ってでてしまっても、依頼者には『弁護士に任せていますので、連絡はそちらにしてください』と言ってもらえるようお伝えします」  また「自分が辞めたら、会社に訴えられるのでは」と悩む相談者も多いという。この点について、崇原さんは次のように明言する。 「会社側が『損害賠償請求するぞ!』と言ってきた場合も弁護士なら適切に反論することができます。そもそも従業員は、最大2週間の期間をあければ、法律上いつでも退職することが認められています。ですから、会社が『急に辞めるなんて言われても困る!』と言っても、『対策を立てていない会社が悪い』ということになります。  ただ、業務の引き継ぎは必要です。これをせずに放置していると損害賠償責任が追及されることになりかねません。そのために私たちが依頼者に代理して会社とやりとりをする。その場合も『依頼者が会社から損害賠償請求を受けないためには、どの程度まで会社の希望に応じる必要があるか』というぎりぎりのラインを考えながら対応しています」
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横行するトラブルも
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