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「一人で死ね」論がなぜ危険なのか。藤田氏らに改めて真意を聞く

児童と男性を殺害して直後に喉を刺して自殺……

 登戸駅から徒歩5分。登戸第1公園のはす向かいの一画は妙な静寂に包まれていた。花やお菓子、ペットボトル飲料を持参した人がひっきりなしに押し寄せるが、皆、言葉を発することもなく手を合わせて、その場をあとにする。供えられた花々が歩道の3分の1ほどを占めるため、車道にせり出して行き交う人の姿も見られたが、事情を察したクルマはスピードを落として静かに脇を過ぎ去っていった。5月28日に発生した「川崎20人連続殺傷事件」の現場である。
川崎20人連続殺傷事件

事件後初めての休日には献花に訪れる人が後を絶たず、事件現場は花々で覆いつくされた。その付近には血痕と思しきものも……

 28日午前7時40分頃、岩崎隆一容疑者(51)は外務省職員の小山智史さん(39)と、私立カリタス小学校に通う栗林華子さん(11)を刺殺。さらに、バスを待つ同校の児童ら18人に凶刃を振るった後、自らの首に包丁を突き立て命を絶った。この間、わずか十数秒。だが、その後しばらく児童らの悲鳴はやまず、血の匂いはあたりに漂い続けた。  凶器となった2本の柳葉包丁は今年2月にホームセンターで購入したものだった。計画的犯行だったことがうかがい知れるが、自ら命を絶ったため動機はいまだ明らかになっていない。ただし、家庭環境に少なからず原因があったとみられている。 「隆一君は幼い頃に両親が離婚して、伯父さん夫婦の家に引き取られたと聞いていました。昔はよく見かけたけど、おとなしい子でね。大人になってからは引きこもってめっきり姿を見なくなってしまいました。せり出た植木が邪魔だと近所に怒鳴り込んだという話を聞いたときに、あの子が?と思ったものですが、まさかこんな事件を起こすとは……」  岩崎容疑者の自宅は犯行現場から5㎞の距離にある。その近所の住民が話すように、近年は伯父夫妻の自宅で引きこもり生活を送っていたという。
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無差別殺人に至る6つの要因
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