「誘われて付き合ったのに、まさかあんなことになるとは」
驚きと当惑を隠せない表情で語り始めた商社マンの吉川幸雄さん(仮名・45歳)。彼は3年前にすれ違いが原因で妻と別れ、今は気楽な独身者だ。
常連の店で働く美人店員と付き合うことに

写真はイメージ(以下同じ)
そんな吉川さんが気に入っている老舗料亭でホールとして働く女性・シングルマザーの美登里さん(38歳)。吉川さんは、料理の味だけでなく、彼女のことも気に入っていたそうだ。
「料理はうまい、店の雰囲気は良しでランチの値段も手頃。おまけに和服姿の従業員(美登里さん)も綺麗となれば、行かない理由はないですよね。多い時では週に3回は顔を出していました。彼女の印象に残ればと、必要以上に話しかけたりしていましたね。独身で今はシングルマザーという情報も、会話の中でゲットしました」
努力の成果か、吉川さんはある日、美登里さんからLINEを聞かれたという。

「ほんと、びっくりしました。僕はフツメンだし、まさかこんな展開になるなんて。本当に、アピールして正解だなと思いましたね」
吉川さんはすぐにLINEで「良ければ仕事終わりに食事でも」と送った。するとすぐに「喜んで」と返信がきたと、その頃を思い出してか嬉しそうに話す。
「美登里さんは15時まで働いてから、保育園に子供を迎えに行っていました。始めは保育園が延長できる日に何度か食事をしていたんですが、彼女が積極的に誘ってきて、そのうち夜も共にするようになりました」
綺麗な美登里さんに愛されていると感じると、鼻の下が長くなる吉川さん。だが、ある日突然。
「『もう店にこないでくれ!』といきなり美登里さんから言われたんです」
気に入っている店、しかも何度もデートを重ねた相手からの突然の出入り禁止勧告に、当然吉川さんは困惑。
「意味が分からず、LINEでワケを聞きました。でも、はぐらかされてばかりで。仕方なく、会社を早退し、仕事終わりの彼女を待ち伏せて話を聞いたんです」
どうやら原因は、吉川さんのことが美登里さんの彼氏にばれてしまったことだという。吉川さんは納得いかなかった。
「彼氏がいたなんて全然知らなかったんですから。二股かけられていたのかとがく然としましたよ。というか、彼氏にバレて『もう会えない』と言われるならまだ分かります。でも、店の出禁は到底納得できないし、意味不明ですよ」
だが美登里さんの被害者意識はハンパなかったそうで、「彼に叱られたのはあなたのせい!顔も見たくない!」とLINEが送られ、あげくブロックされてしまったそうだ。