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1億円ランナー設楽悠太の常識外の個性。冷蔵庫にはビールと炭酸飲料…

急失速からの敗北、そして更なるチャレンジへ



 だが、前日本記録保持者は今回のMGCでは五輪切符に届かなかった。後半、25kmをすぎてからの失速は「まさか」だったのか、それとも「やはり」なのか。40kmに差し掛かる手前で後方からの集団に飲み込まれトップを明け渡すと、もはやついていくことも出来ず、スタート時とは反対に前方との距離があっという間に広がっていく。  衝撃的なその光景はこのレースでの勝利が遠のいていく事実が映し出されていたことは間違いなかった。その中でも、史上初めて正式に五輪切符を争うこととなった今大会の重圧を感じさせず、自分の個性を如何なく発揮、設楽悠太「らしさ」が表れていたその姿は、レースの結果とは関係なく、観ているものの胸を打ち、脳裏に刻まれた。  結果は14位。レース後、集団に追いつかれたシーンを振り返っても「覚えていない」というほど、疲労に覆われていたという。3枠目を争うMGCファイナルチャレンジへ向けてはコーチらと今後、相談し決断すると語っており、自身が日本最高タイムを記録した舞台でもある東京マラソンも含め、もう一度、五輪切符への挑戦する姿がみられるのだろうか。  いずれにせよ、設定記録を上回らなければならないハードルは極めて高いことに変わりはない。他のライバルたちも同じ目標に向けて挑んでくることは間違いなく、最後の一枚の切符はさらに険しい道のりを乗り越えなければならないだろう。  ただ今回の走りを目の当たりにし、設楽悠太という型破りであり勇敢なランナーならばその可能性が決して小さいものではない、そう感じるのは自分だけではないはずだ。<文/佐藤文孝>
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