更新日:2023年04月20日 12:38
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韓国ファッションは買い? コピー商品には手を出してはいけないが…

日本人の爆買いを下支えするウォン安はいつまで続くのか

 対円、対ドル相場でのウォン安が加速している。GSOMIA破棄の決定を発表した直後は1ドル=1211ウォンまで下落し、今もウォン安のまま推移している。その背景について「一番の要因は韓国経済の景気悪化が要因です」と韓国経済に詳しい近畿大学の飯島高雄教授は話す。 「韓国経済は半導体への依存度が非常に高く、米中貿易摩擦で中国での半導体需要が落ち込んでいます。そのため半導体の価格が下がり、景気が悪化しているんです。それにつられてウォンの信用が落ち、ウォン安が加速しているという状況です。韓国中央銀行が景気悪化を食い止めようと、利下げに踏み切っていますが、それもさらにウォンの価値を低下させる要因になっています」  発表された韓国の4–6月GDP改定値も2%に下方修正されたばかり。その景気悪化を受けて中央銀行が利下げすれば、ウォン安はますます進行してしまう。輸出依存度の高い韓国からすればウォン安に恩恵があるとはいえ、韓国経済全体を俯瞰してみれば、これ以上の急激なウォン安の進行は決して容認できないはずだ。 「世界経済の需要鈍化とともに、米中貿易戦争の先行きも不透明なまま。これらが改善されないかぎり、今の水準でのウォン安はしばらく続くでしょう。ただ、すでに過去10年で最安となる1ドル=1200ウォンにまで来ています。これより一段下がるような事態になれば、さすがに政府が介入することになるのではと思います」(飯島氏)  韓国当局によれば、8月の輸出は前年同期比で13.6%減となり、これで9か月連続の減少となった。現在のトランプ米国大統領の言動をみるかぎり、米中貿易戦争も収束しそうにない。日本人旅行客にとっては、ありがたいウォン安の状況は当分の間続きそうだ。 【飯島高雄氏】 近畿大学教授。慶応義塾大学大学院卒業後、複数の大学や金融庁などでの勤務を経て現職に。韓国を金融面から研究。経済政策にも精通している <取材・文/週刊SPA!編集部>
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