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ふるさと納税「還元率3割規制」でもお得な返礼品はある、おすすめの品5選

還元率3割規制の背景

 ふるさと納税の本来の趣旨は、自治体に対しては地域活性化であり、寄付者に対しては地方行政への関心と参加意識を高めることである。その中で、返礼品はあくまで自治体からの「お礼の気持ち」を示したり、地場産業の活性化、域外へのアピールなどを図ったりするために用いられるものだ。  ところが、ふるさと納税の利用者が年々増加していく中、少しでも多くの寄付を集めようと、自治体の間で返礼品の豪華さや還元率(寄付額に対する返礼品の金額の割合。返礼割合ともいう)の高さを競う競争が徐々に激しくなっていった。ついに、amazonギフト券やiPadなど、自治体とは何の関係もない企業の商品が高還元率の返礼品として登場。本来のふるさと納税の趣旨とはかけ離れた状況に、自治体行政を管轄する総務省が指導を行ってきたが、遵守しない自治体もあった。  業を煮やした総務省は2019年6月、「返礼品は原則的に地域と関係のある地場産品で、還元率は3割まで」とする内容の法律改正に踏み切った。現在では、自治体は総務省の事前審査を受け、返礼品が上記規制に適合しているかをチェックされる。審査に適合しなければふるさと納税から外され、寄付をしても税金の控除が受けられない。  そのため、現在では原則的に30%を大きく超えるような高還元率商品は存在しない。法律により還元率30%という規制がされているので、それに反していれば違法行為だ。

純粋に自分の好きな物を選べばいい

 しかし、ネット検索をすると「ふるさと納税高還元率ランキング」などといった情報がヒットする。なかには、80%、90%といった還元率であるとうたわれているものもある。これはどうしてだろう?  畜産品や生鮮食品などの場合、たとえば同じ◯◯産和牛であっても、購入する店によって、あるいは時期によって、価格が上下する。還元率の計算の元となる返礼品の価格にそもそも幅があれば、安いときの価格で計算するのか、高いときの価格で計算するのかにより、10%や20%の違いが生じることはありえるだろう。それが理由のひとつだ。  あるいは一般的にはもっと低い価格で販売されているのに、あえて高い価格の「通常販売価格」や「推定販売価格」をベースにして還元率を求めたり、微妙に異なる品(いわゆる訳あり品)などを同じ品と見なしたりした数字で「高還元率」とうたっているケースなどもあるかもしれない。  たとえば、本記事を書いている2019年11月下旬、さまざまな「ふるさと情報納税サイト」で、「還元率90%以上」だとして掲載されているのが、福岡県那珂川市の「辛子明太子切れ子」だ。その点について、那珂川市財政課に電話で取材したところ、「市としては、総務省の事前審査を受けているし、還元率30%の基準は絶対に守っている」と強調。また「ネットにそのような情報が出回っていることは知っているが、こちらに情報提供の依頼が来たこともないし、どうやって“還元率”を計算しているのかはわからない」と述べている。  いずれにしても、それらでうたわれる「高還元率」は単なる数字上の見せかけなので、それだけをみて返礼品を選ぶことには、あまり意味はないだろう。  繰り返すが、法律で規制されている以上、規制前のように自治体によって還元率が何倍も違うということは、あるはずがない。それを「つまらなくなった」と感じる人もいるかもしれないが、逆にいうと「損か得か」ということを気にすることなく、純粋に自分が好きなものを選べばよくなった、と捉えることもできる。  とはいえ、1700以上もの自治体の返礼品があるのだから、選ぶためのなんらかの基準が欲しいと思うのは当然だろう。その目安となるのが、ふるさと納税情報サイトに必ず掲載されている「人気ランキング」だ。ランキング上位の品の中から、自分が好きなものを選ぶというのが、もっとも簡単かつ安心できる方法だ。  ここでは、ふるさと納税情報サイト最大手の「ふるさとチョイス」を主催する株式会社トラストバンク・広報部の田中絵里香氏に聞いた「おすすめ返礼品」5品を紹介する。
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おすすめ返礼品5品を紹介
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